駿足巧打の強肩外野手

駿足巧打の強肩外野手

2015-01-15

大平 山人(おおひら やまと 宮古と内地を行き来する野球好きの料理自慢)

中央大学で、俄然注目を集め、中軸を担っているうちな~んちゅ、それが、糸満高校出身の神里です。糸満高校甲子園初出場時のレギュラーであった神里は、東都大学の雄、中央大学に進学しました。選手層の厚い中央大学硬式野球部で、1年生からレギュラーとなり、主に左翼手で活躍しています。3年生の今年は、クリーンアップを任され、中距離砲として、勝利に貢献して来ました。

 神里の売りは、まずはその足です。100mを11秒台前半で走りきる脚力は、外野において広い守備範囲を確保します。更に、それに加え強肩も売りです。遠投110mと言われるその送球は、外野前への安打で2塁走者を簡単に本塁に返さず、外野の間を割った打球であっても、簡単に2塁には進めさせずに単打に抑えることもしばしばです。単に肩が強いだけでは無く、矢のような送球が、コントロール良く野手に届きます。味方になれば、これ程頼もしい外野手はいないですし、相手にすれば、これ程厄介な外野手はいません。

 高校時代から、試合中は楽しそうにしていた印象が強い神里ですが、大学生になってから、更に楽しそうに野球をしているように見えます。中央大学の水が体に合ったのか、東京の水が合ったのか?いずれにせよ、高い順応性を持っていることが、容易に想像できます。

 打撃に関しては、力強い打球を飛ばすことは勿論ですが、反対方向、即ち、流し打った打球が、外野の頭を越えると言うことが良く見受けられます。無論、引っ張って右翼方向に強い打球を飛ばすことはあるのですが、外角低めの難しい球を左翼方向に鋭い打球を飛ばすことができることこそ、神里の真骨頂と思います。そして、三遊間を割った打球であったも、その駿足は、隙あらば2塁をも狙う気迫に溢れ、相手に安らぎの時間を全く与えません。

 高校時代から注目されていた神里ですが、甲子園では3打数無安打に終わりました。だからと言って、神里の評価が落ちることにはなりませんでしたが、恐らく無念であったことは、容易に想像できます。あの時の無念さを糧にすることにより、今日の神里の躍進があると、筆者は思っています。

 来年のドラフトで、うちな~んちゅ野手の目玉として、立教大学の大城が挙がっていますが、神里も上位に指名される可能性は高いと思います。そのためにも、来年も怪我無く活躍して欲しいと思います。

ちばりよ~、和毅!

 

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