即戦力右腕関西で躍動中

即戦力右腕関西で躍動中

2015-12-15

大平 山人(おおひら やまと 宮古と内地を行き来する野球好きの料理自慢)

美里工業選抜出場と、2度めの選抜沖縄2校同時出場の原動力となった上等右腕、それが伊波です。

選抜では、先行しながら、魔の8回裏にまさかの大量失点で逆転負け。満を持して雪辱に挑んだ高校生活最後の夏、その直球には更に磨きがかかり、三振の山を築いたものの、準々決勝の浦添商業戦で、延長15回で散り、甲子園は春の1度に終わりました。

その後、プロ志望届けを出したものの、残念ながらドラフト会議で指名されず、関西学生野球連盟の雄、近畿大学に進学しました。養殖の魚や音楽等、最近何かと話題の多い近畿大学ですが、硬式野球部は昔っからとっても上等で、数多くの選手をプロに輩出しています。

同級生に、沖縄尚学のエースであった山城がおり、その独特の投げ方から、「琉球のライアン」と話題になっていたため、変わらぬ実力者であった伊波には、それ程注目が集まらなかったのが、筆者にはとっても不満でした。ですが、全国からなみいる猛者達が集まっている近畿大学で、1年生から早くも頭角を現しています。

伊波の素晴らしさは、そのバランスの良さだと思います。直球も変化球も、相当高いレベルにあり、打たせて取って良し、三振を奪って良しと、投手として理想的な力を持っています。

直球は150kmに迫り、120km中盤の縦横2種類のスライダー。130km台のスプリットに、100km前後のカーブ。更に、打者の内角をズバッと攻めることのできる制球力。

こんな~だったら、すぐにでもプロで通用するハズね~って誰でも思いますよね。にも関わらず、中々全国区にならないその知名度は何でかね~?筆者は、伊波が余りにスマートな投手であるため、打者に対する威圧感に欠けることに原因があると思います。

いや、体型の話では無く、癖の無い、非常に綺麗な投げ方であるため、球が素直に見えてしまいます。

日本ハムの大谷も、綺麗な投げ方ではあるものの、160kmの球は、その球速で相手を圧倒するので通用していると思うので、伊波にも、相手を威圧できる決め球もしくは、決め球につなぐための球を身につけて欲しいと思います。

筆者としては、緩急を使うことのできる落ちる系の球、例えば、チェンジアップ,パーム,ナックル等の球を身につけることによって、その直球がより引き立つと思います。これらの球は、制球が難しいのですが、制球力に定評のある伊波ならば、やってくれると思います。

伊波に唯一不安があるとすれば、肘です。高校の頃、肘を痛め、出遅れた印象があり、綺麗な投げ方ですが、肘を上手く使った投げ方に見えるため、長く続けたり、登板間隔が短かったりすると、あの肘を痛めた悪夢が再現しかねません。

しかし、そこは伊波も、周りも充分気付いているハズ。今の所、関西からは、伊波の肘の不安に関する便りは、全く届いていません。

2015年、西武に1位指名された多和田も、高校の時にプロ志望届けを出したものの指名されず、大学で実績を積み、見事1位指名を勝ち取りました。

伊波にも後3年、じっくりとたっぷりと実績を積み、2018年にプロの扉を開いて欲しいと思います。沖縄の野球好きた~は、君の活躍をいつも見守っているよ。

チバリヨ~、友和!

 

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