プロで輝け沖縄の竜巻

プロで輝け沖縄の竜巻

2014-11-11

大平 山人(おおひら やまと 宮古と内地を行き来する野球好きの料理自慢)

 本号が出る頃には、既に結果が出ていますが、我々うちな~んちゅが今年のドラフト会議で期待すること、それは、島袋洋奨がどの球団に何位で指名されるか、です。

 言わずと知れた、2010年興南高校春夏連覇の立役者。そのままプロ志望届けを提出しても、きっと上位で指名されるハズね~と皆思っていましたが、更なる能力の向上を目指し、中央大学への進学を選んだのはご存じの通り。しかしながら、島袋に待っていた大学野球は、いばらの道であったと思います。甲子園優勝投手は、近年斉藤(現日本ハム)や東浜(現ソフトバンク)等、大学野球でも、華々しい成績を納めています。それがために、島袋にも、多大な期待と比較の目が注がれました。しかし、故障やフォーム変更等、様々な要因が重なり、周囲の期待を越える活躍は、残念ながら叶わなかったように思います。直球の速度は、高校時代よりも向上し、速球投手の分岐点である150kmを記録したのですが、高校時代のあの圧倒的な直球の威圧感が薄れた感じがします。それは、フォームの問題なのか、我々が島袋の直球を見慣れてしまったのか。それがために、球速が向上した球も、打者に捉えられることが多くなり、際どい球を見極められることが増え、四球が増えたのかも知れません。

 ですが、島袋の真骨頂は、逆境からの復活です。不死鳥のように、1度逆境と言う炎に焼かれても、更に強く生まれ変わること、それこそが、我々に夏の真紅の優勝旗を持って来てくれた島袋です。高校2年の春と夏、甲子園での1回戦敗退を糧にし、2年の秋以降の故障を乗り越えて来たことを我々は見て来ました。高校時代の試練よりも、大学に入ってからの試練は、長く厳しかったかも知れません。しかし昔から、「若い内の苦労は、買ってでもしろ。」と言います。島袋にとって、高校大学で味わった試練は、必ずや将来の財産になると、信じています。

 あの、春夏連覇時の選手で、今回プロ志望届けを提出したのは、この原稿を書いている時点では島袋だけです。だからこそ、是非とも指名されて欲しいのは勿論のこと、プロで、進化した沖縄の竜巻を我々に披露し、三振の山を築いて欲しい。大学4年間で、充分な助走はしたハズ。後は高く高く飛び立つのみ!

ちばりよ~、洋奨!

 

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