変則左腕に注目
変則左腕に注目
2016-06-15
高校から内地に行き、甲子園出場経験は無し。ですから、沖縄県内での知名度はほとんど無いと思います。
しかし、その投球フォームを観たら、「あれ、た~やが?(あれは誰だ?)」となり、調べてから暗記せざるを得ない、印象深い投手。それが、今年から新潟アルビレックスでちばっている知念です。
175cm70kgと言う、投手としては平均的な体格の知念ですが、左のサイドスローから、最速143kmと言われる直球を投げ込んで来ます。
往年の巨人の角のように腕を畳んだ状態で無く、往年の西武の永井のように、腕を目一杯伸ばすのでも無い。強いて言うならば、全盛期の日ハムの木田をサイドスローにしたような投球フォームです。
2015年までは、現在よりも若干上から手が出ていましたが、現在は完全に横から投げています。これによって、制球力が向上したように思います。ファールで粘られて、結局四球と言うのが、今年は減っています。
非常にしなやかな投球フォームは、肘等への負担が少なそうに見えますが、しなやかであるが故に、球の回転が素直過ぎるように思えます。
その、中々他に無い投球フォームであるため、三振も多く奪えていますが、更に上を目指すのであれば、投球フォームに加え、決め球を身につけて欲しいと思います。
そこで筆者が思うのは、スーパースライダーです。あれだけ素直な横回転をする直球を投げることができるのであれば、驚異の横変化をするスライダーも投げることが可能と思います。
無論、それには練習が必要ですが。
右バッターに対しては、ストライクゾーンを通過してから打者に当たるようなスライダー。こんなスライダーを自由に駆使することができれば、プロのスカウトも決して放っておかないでしょう。
そして、左打者には、「ボールが消える。」と言う感覚になるハズ。あの素直な直球がある知念ならばこそ、このスーパースライダーが投げられるのでは無いかと、筆者は夢を追いかけます。
元ヤクルトの中本の、制球力がある左投手版。こんな投手がいれば、プロ野球の歴史にその名を刻むことができるハズ。縦の変化球全盛期の現在だからこそ、横の変化球で革命を起こして欲しいと思います。
右打者はボテボテの内野ゴロか、窮屈なスウィングで三振。左打者は泳いで三振。そして勝利の輪の中心にいる知念の姿を観たくて観たくて仕方ありません。
個人的な話ですが、筆者は新潟に行く機会が度々あります。試合や練習の日と合致したならば、何とか直接観に行きたい。
そして、その時には、「あいつ、た~やが?」と思われる位の声援を送りたいと思います。その前に、誌上で声援を送りましょうね。
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