沖縄から九州へ、そして全国へ
沖縄から九州へ、そして全国へ
2015-06-01
2010年、興南春夏連覇の時の夏に、1年生ながらベンチ入りし大きな将来性を感じた投手、それが現九州産業大学の高良一輝です。
甲子園の土を踏んだのは、この1年の夏のみでしたが、筆者はブルペンでの投球を観、その本格派の投球に見とれました。
エースとして臨んだ3年の夏は、浦添商業を激戦を演じ、惜しくもサヨナラ負けを喫し、高良の高校野球は終了しました。
その後、福岡の名門九州産業大学に入学し、1年生の春から試合に出場し、秋にはエースの座を手中にしました。
高良の印象は、ま~、とにかく失点が少ないと言うことです。
直球は最速147kmと言われ、常時130km台後半です。
持ち球は、カーブ,スライダー,スプリット。
これだけ見ると、今の大学生のエース級と、さほど差が無いように思えます。
しかし、高良の真骨頂は、制球力と緩急です。
特に、カーブが制球落差共に1級品で、このカーブがあるからこそ、直球が生き、三振を取りたい所で確実に三振を取れるため、失点が少ないと筆者は思います。
特に、振りかぶってから、「ガバッ!」と上半身を早めに前に倒す投球動作のため、それに釣られた所に、100km前後の落差の大きなカーブが来るので、打者はひとたまりもありません。
また、腕を真上から綺麗に振っているため、球の回転が素直で、いわゆる「伸びのある球」となり、球速よりも圧倒的な速く感じます。
高良の名前を一躍全国区に知らしめたのは、2014年秋の九州大会決勝戦で、強豪日本文理に対し、無安打無得点試合を決めたことです。
それまで、「宝」とか、「こうら」等と誤記していた連中も、「高良」と正しく表記し、「九州に高良あり!」を一斉に発信し始めました。
うちな~んちゅとしては、してやったり、「今更遅いよ。」と言った所でしょう。
今後、更なる飛躍を期待しますが、筆者としては、更に体力をつけ、もっとガンガン完投(完封)するようになって欲しいと思います。
後半になると、体力が落ち、若干制球力が甘くなることが見受けられるため、そこを克服して欲しいと思います。
球種については、現在のスプリットと、もっと落差の大きなフォークを同じ投げ方で投げ分け、空振りも内野ゴロも思うがままと言うことになれば、来年のドラフトでの上位指名も見えて来ると思います。
これからも、怪我や病気をせずに、沢山試合に登板し、沖縄の野球大好き人間た~を喜ばせてくださいね。
チバリヨ~、一輝!
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