野球部はまるで家族のような存在

美里高校マネージャーのお仕事

2014-10-11

野球部はまるで家族のような存在

二年生の比嘉絵梨奈(えりな)さんは、生徒会執行部にも所属する頑張り屋。この日も9月28日に行われる舞台祭の準備を終えてグランドに顔を出した。小中とバスケに青春を費やしていたある日、興南高校の甲子園春夏連覇をテレビで観て高校野球が好きになった。「マネージャー体験をやってはみたけど部活にも興味があって」とまずはソフト部へ入部。でもやっぱり高校野球の雰囲気が忘れられなくて2年生に進級した今年の4月、再び野球部の門を叩いた。「マネージャーの仕事って想像していたより大変」と笑うが、バスケにソフトとどちらかと言うと自分のために歩んできた道から、選手たちを支える道へと転換した今は、「5時半過ぎにグランドへ集合することもあり、今までよりも早く起きなきゃいけない」ことなど不慣れなことも多かったが、逆にやり甲斐が多い毎日に充足感を覚えている。

父が当時監督を務めていた北美ファイターズで野球を始め、美里高校に進学してからは同行野球部初となる新人中央大会で準優勝を飾った元将太郎や仲宗根康ニら超高校級メンバーと一緒に白球に青春を捧げた兄の姿を追いかけてきた一年生の仲宗根杏理(あんり)さんは、そのときのマネージャーであったあきさんの献身的な姿に憧れていたということもあり、今年の4月に野球部へ入部。去った秋の県大会の初戦、那覇西との戦いでベンチ入りし選手たちと勝利の瞬間を共にした。続く中部商戦では延長の末敗れてしまったが「強くなったなぁ」と選手たちの成長に心から喜んだ。

「ここは私にとってかけがえのない場所、家族のような存在」と思いを口にするのは絵梨奈さん。一人っ子の彼女だからこそ、ナインが与える笑いだったり、試合で見せる真剣な表情などに惹かれていく。そんな美里高校野球部そのものが私たちの一部なんだと強く感じることが出来る二人のマネージャーは、野球部の光そのものだ。

 

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