先輩のアナウンスに憧れてマネージャーへ

普天間中学マネージャーのお仕事

2016-02-15

何と言ったらいいのか。とにかく衝撃的でした。」いつもの帰り道、グラウンドでは野球部の練習試合が行われていた。そこで彼女の耳に入ってきたのが、宮城先輩のアナウンスだった。

選手の紹介、ポジション紹介をテキパキと発言していくのはもちろんだが、何よりその声色にビックリした。普天間中学野球部でマネージャーとして頑張ってきた具志堅ひなこ(3年生)さんは、入部するきっかけを懐かしそうに振り返った。

全く野球を知らないわけではなかった。父が大好きな甲子園を観るその傍らで自然に、ひなこさんもテレビに映る甲子園球児を観続けていた。兄弟や従兄弟などが集まると、ぷーかーボールを使っての野球に共に興じていた。それでも、入学してからは帰宅する毎日だったが、普天間中学のグラウンド全体に響き渡る先輩のアナウンスが彼女を変えたのだった。

「実はもう一人、マネージャーが居たのですけど。」ひなこさんは生徒会の役員も兼ねていたため、グラウンドに顔を出せない日々が続いていた。

その間、一人きりになったマネージャーが辞めてしまっていた。

「その後は私一人になってしまいましたが、やっぱり寂しくて。彼女の気持ちが分かりました。」それでも、ひなこさんが挫けることはなかった。

監督、コーチ、部員たち、保護者の方々。気が付けば、いつも誰かが自分を支え助けてくれていた。「私が支える立場なのに。。みんなの優しさが嬉しくて。それで自分も頑張れた。」マネージャーの仕事を通して、仲間が居ることの大切さを、周囲への感謝の心を、ひなこさんは学んでいった。そんな彼女の後を新人たちが継ぐ。

何をやるにもずっと一緒だった沙樹さん、萌さん、希南さんの3人が、何と取材したこの日に、マネージャーとしての第一歩(初日)を迎えたのだ。「部員たちと上手くやっていけるのか不安ですけど、頑張ってみんなに頼られる人になりたい。」と、それぞれ抱負を述べた。

3年生最後の中体連選手権大会最終日。準決勝だけでなく、閉会式のアナウンスも務めたひなこさんには大きな夢がある。「プロ野球球団の専属アナウンサーになりたい!」そのために、高校では放送部に入って全国大会を目指したいと語るその眼は、希望ある未来にあふれる輝きで満ちていた。

 

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