移動中も野球のもう勉強

山内中学校マネージャー

2015-10-15

「美里工業高校が選抜に出場したとき、家族みんなで甲子園に応援に行きました。」と語るのは比嘉萌楓(ほのか)さん。父がずっと野球を楽しんでいる姿を見て育った萌楓さんは、中学になったらソフトボール部に入ろうと決意。

入学前にグローブを購入するほどの熱の入り方だったが、残念ながら山内中学校にソフトボール部は存在しなかった。「でも、父とキャッチボールが出来るし、それで親娘のコミュニケーションが取れているから。」と笑う。

比嘉七海(ななみ)さんは、大会中の野球部の姿を見て「野球って楽しそうだなと」マネージャーになることを決意。そんな二人に誘われる形で後日、太田夕梨香(ゆりか)さんも入部した。

「先輩マネージャーはいなくて、何も分からない状態」(夕梨香)だったが、図書館から野球に関する本を借りては、試合場所の移動中の車内で、野球のルールやポジションなどを猛勉強するなど、3人は知恵を絞りながら成長。

また、中体連の先生方で主催する講習会を通して、実践で役にたったと振り返った。

「話すことより書くことが好きだったので、スコアをつけるのが楽しくて。」(夕梨香)、「選手が緊張している中で、アナウンスもきっちりしないといけない。自分がしっかり声を出すことで、良い空間が作れたら。」(七海)と、マネージャーの仕事をこなしている。もちろん楽しいことばかりではない。

「部室の掃除が一番苦手。。。」と3人が声を揃えたがそれもそのはず。

ある日、部室の片付けをしていると見慣れない黒い物体が。「ネズミが登場してビックリ!」(3人)。思わず声を上げながら外へ逃げたがそれ以降、捕まったという情報もなく、まだ潜んでいるのでは?との疑心が解けずにいる。

重いキーパー運びも重労働だ。「野球部みたいでしょ。」と掌に出来たマメを萌楓さんは見せてくれた。

そんな全てを吹き飛ばしてくれるくらい、「試合に勝ったときの部員たちの姿はかっこいい。」と七海さんが答えれば、「やっぱりありがとうと言われると嬉しい」と夕梨香さん。そんな彼女たちから部員たちへのバレンタインのチョコは、普通のチョコとは違う。

「キットカットできっと勝つ!(笑)。」との思いが込められているのだ。

「礼儀も体力もつけて、声を出し合って自分に負けず、諦めず壁を作らない。その気持ちで練習と試合に臨んでもらいたいな。そしたら絶対優勝出来るナインなのだと信じています。」マネージャーの心の声は、部員たちの心にもきっと届く。山内中学校野球部のみんな。その気持ちを大会優勝という形で返してあげよう!

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

青春応援席:移動中も野球のもう勉強 トップに戻る