中体連第5回野球場内アナウンサー育成講座

2016-06-15

中体連野球専門部による第5回野球場内アナウンサー育成講座が5月8日、金武中学校にて行われた。総勢63名のアナウンサーの卵たちが、それぞれのコースに分かれて「いろは」を習得した。

 昨年、豊見城中学校が九州のみならず、全国制覇を成し遂げるなど、近年、沖縄県の中学校の野球レベルが向上。また、場内アナウンスをする中学生のレベルも向上しており、多くの面で活躍が見られるようになってきた。これに驕ることなく、更なるレベルのアップのため、場内アナウンサー育成講座が金武中学校にて開催された。

 9時に集合した生徒たちはまず名簿を記入。比嘉新菜さん(あげな中学3年)がアナウンスシートの記入方法を全体に指導した。  

その後、講師たちによるこれまでの経験や体験の談話を直に聞いた。

特別講師として沖縄県野球連盟アナウンスを担当、元沖縄国際大学野球部マネージャーで、現在は学校法人佐藤学園ヒューマンキャンパス高等学校名護本校教諭として勤務する傍ら、春季プロ野球オープン戦で阪神タイガースのウグイス嬢をも務めた伊芸美夢さんを招き、アナウンスの心得と発音の仕方を学んだ生徒たち。

午後からは初級、上・中級、発展の各コースに分かれてそれぞれ有意義な一日を過ごした。では、それぞれのコースの内容を見ていこう。

初級コース:基礎知識

  • 試合の始め方について学ぶ
  • 攻守交替や審判のジェスチャーについて学ぶ
  • 守備の番号について学ぶ
  • 試合開始~終了の流れとアナウンスを学ぶ

上・中級コース

  • 試合開始~終了のアナウンスの確認
  • 選手、シート交代の反復練習

発展コース

  • 選手、シート交換のスピード測定
  • 今後の沖縄県中学校軟式野球界のアナウンスを活性化するための会議

 一番の大所帯である初級コースでは、おしゃべりが見られないほど真剣に講師の話に耳を傾ける姿が印象的であった。

次世代を担う上・中級コースは、この日行われた金武中学校対羽地中学校の練習試合をじかに観戦しつつ、交互にマイクを持ってアナウンスを担当。さらに試合展開をスコアブックに記入するなど実践を積んだ。

一番経験を積んできた上級の生徒たちは、更なる発展を祈念したコースにて伊芸さんと共に勉強。

「旦那様とは、野球で知り合ったのですか?」という際どい質問を伊芸さんに浴びせる一方、講師の照屋先生をタジタジとさせるほどの知識を披露。和気あいあいと、ざっくばらんな笑顔あふれる時間を過ごした。

 では最後に、各コースの代表者らによる、この講座の感想をのせておこう。この次は、君の番だ!

金武中学校 2年仲間 功也

「アナウンスシートに、記入するのがとても大切!アナウンスの原稿をしっかりと覚え、自信を持ってはっきりと、大きな声でアナウンスを行うようにするということを学びました。」

今帰仁中学校 2年名嘉真 杏樹

「難しいと思った点は、選手の交代とシートの変更が両方あったとき。アナウンスをする時は、心からテンポよく相手に伝わりやすく読む。試合開始前はシートに間違いが無いかどうかを確認する。アナウンスをすることは、選手たちの夢をサポートすることなのだから、誇りを持つ。」

東風平中学校1年 玉城 耀乃

「難しいと思ったのは、名前を言うときの声の上げ下げやテンポ。この講座で学んだことは、アナウンスでの大事な3原則です。他校の先輩と仲良く話をすることが出来ました」

潮平中学校2年 宮国 夢翔

「マネージャーをやる前は、全然野球のルールを知らなかったけど、試合を観てスコアとか、いろ色々なことが分かったので参加して良かった。家に帰ったら、ルールをノートに写して勉強したい。」

真志喜中学校3年 外當 こころ

「色んなマスがあるオーダーシートを見て、どこに何を書くのかなど、とてもややこしくて難しかった。プレイヤーの夢に携わって、サポートすることが出来るのがアナウンス。だから心を込めてすることを学びました。また、アナウンスによって、試合の流れが左右される可能性があることを学び、とても驚きました。」

嘉数中学校3年 仲宗根 知江里

「試合状態に応じて、アナウンスの内容を変えたりする「臨機応変に行動する」ことを心がけていきたいと思いました。打者は、この打席に入るまでに、色んなストーリーがあってここに立っているということに共感しました。これからは、1人1人に気持ちを込めて、心からアナウンスをするように心がけたいと思います。私も1人の『野球部員』として、何をしてあげられるかを常に考え、気づき、行動していくよう心がけていきたいと思います。」

 

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