手留照(てるてる)の甲子園への黄金の5ケ条 (第12回)

手留照(てるてる)の甲子園への黄金の5ケ条

2016-06-15

甲子園への黄金の5ケ条

  • 1) 頭に思い描いた夢を文字や絵などの形にする
  • 2) 夢がかなった時のかっこいい自分の姿を想像する
  • 3) ファンをいっぱい増やす(挨拶の達人になる)
  • 4) 履物をきちんとそろえる。(コロコロ大作戦)
  • 5) 必ず声に出してありがとうを伝える(ありがとう大作戦)

息子4人の甲子園出場を実現させた黄金の5ケ条

子供たちが「お父さん甲子園に出たい。どうすれば甲子園に出られるの」と聞いてきたときに、「じゃあ五つのことを教えるから、これやったら甲子園行けるよ」と手留照が話し聞かせた黄金の5ケ条。

今でこそ、黄金の5ケ条と名付けているが、その時、息子たちに向かって話しているときには、甲子園に必ず行ける方法なんて実際にあるはずはないと思いながら話していた。

正直、必ず甲子園に出ることができる方法なんて存在しない。そもそも、挨拶の達人になる、履物をきちんとそろえる、ありがとうを伝える、

こんなことしたらからといって甲子園行けるなんて誰も思わない。

手留照は、息子達が甲子園に行きたいという思いを伝えてきたことから、いい機会だと、立ち振る舞いのいい人になればいいと思って五つのことを伝えただけだった。

でも4人の息子たちは、五つのことをやったら甲子園に行けると信じこんだ。そして本当に実践するようになった。1ケ月後には息子たちの変わりようが目に見えてきた。

手留照が、甲子園とは関係なく、立ち振る舞いのいい人に育つようにと伝えたことを息子たちは、きちんとするようになった。

家以外の場所で、他人の靴であろうとコロッコロッと靴を揃えるようになったときに「本物になってきたな。いいぞ、いいぞ」と手留照は喜んだ。そのようなことが身に付くだけで十分だった。

だが本当に息子たちの夢が実現する。長男政輝が大分明豊で甲子園出場を果たした。

小学6年生から黄金の5ケ条を始めた兄貴が甲子園に出られたのなら、それよりも長い期間を実践している自分たちは、間違いなく甲子園に出られる、下の弟たちは、益々、黄金の5ケ条を信じるようになった。

二男の哲平も、三男の三太も兄の後を追い、明豊に進学、甲子園の土を踏んだ。

そんな中、4男の修だけは沖縄尚学に進学する。親に気を遣って地元の高校に進学を決めたと思った手留照は修に対し「甲子園に行けなかったらどうするの」と思わず聞いてしまった。

ところが修は「俺、幼稚園の頃からやっているよ。俺、甲子園に行けないの」と逆に聞いてきた。

そして、修は4度甲子園の土を踏むことになる。

以前に、この連載でも紹介した、修が明治神宮大会で経験した奇跡の大逆転劇。このようなことが起こったことで、手留照は自らが息子たちに授けた「五つのこと」の不思議な力を信じるようになった。

子ども達に夢を持って、そして叶えて欲しい

「今は、野球に限らずどんなスポーツでも夢を叶えたいと思っている子どもがいれば、勇気を持って、確信を持って、夢を叶えるやり方をおじさんは知っているよと、心から言ってあげられます。本で読んだり、人の話を聞いての話ではなく、自分が実際に経験したことなので、これを信じてやってみてと子ども達に話しています」。

現在、手留照は各地の小学校、中学校で講演する機会も多い。

子ども達に、夢を持つ大切さ、夢がかなったときのことを想像すること、挨拶の達人になること、履物をきちんと揃えること、ありがとうを伝えること、この黄金の5ケ条を話し伝える。

手留照の夢は、沖縄の子ども達すべてが将来の夢を持って、そして夢を語れること。

「沖縄の子ど達が、皆さん夢はありますかと聞かれたときに、ポンポン夢を語れるようになってくれたらいいな思います」と話す手留照。

将来の夢を持つということ、向かうところがあれば日々の勉強でも、生活面でも違ってくると考える。

例えば、子どもに対し「なんで勉強しないのか」と叱ったときに、「お前、勉強をしなかったら、ちゃんとした大人になれないよ後から損するよ。」と説得にかかっても反抗的な態度で返されること多い。

手留照は、今後の活動の中で、子ども達が夢を持つきっかけづくりをやっていきたいと話す。

学童チームを対象に自分の体験、経験を伝える活動も行う。

「私は4人の息子たちが甲子園に行けたという、とてもいい思いをさせてもらった。甲子園は、特別なところ。行ってみた人でないと分からないこともある。今、少年野球の指導をしている監督、コーチ、支えてくれているお父さん、お母さんにも是非、経験して欲しい。子どもと一緒に夢をかなえてほしい。その手助けができるのであれば、協力したいと思います」と手留照。

試合に勝つことを目指して、どのチームも投げたり走ったり打ったりの練習を一生懸命やっている。

それでも、勝負の世界。勝ち負けの目に見えない部分で、幸運を自分のところに引き寄せるためには、息子達に授けた黄金の5ケ条。

「他にもいろいろとあると思いますが、これを勧めてあげたい」と手留照。

学童チーム、中学生(軟式、硬式)へチーム単位での講演を行います。

講演を希望するチームは、月刊おきなわ野球大好き編集部まで問い合わせください。

問合せ先 (株)イーストライン 098-894-5102

Profile

本名 砂川正美

昭和36年生まれ(那覇市出身)
真和志高校エースとして秋季大会優勝。福岡工業大学では4年間で27勝。社会人野球では九州三菱自動車に所属)
社会人野球を引退後、浜川ジャイアンツの監督に就任。4年後に県大会優勝をはたし全国大会に出場。)
野球の指導を通して感謝の気持ちを子供達に伝えているうちに「夢」と「ありがとう」が組合わさった文字を発案。)
現在は、 いろんな場所で講演をしながら「夢」の文字を自身の夢と共に描き続けている。

 

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