手留照(てるてる)の甲子園への黄金の5ケ条 (第1回)

手留照(てるてる)の甲子園への黄金の5ケ条

2015-04-15

息子4人が全員甲子園の土を踏むという幸運な父親。

長男の政輝(24)、二男の哲平(22)、三男の三太(20)は大分県の強豪・明豊高校で甲子園に出場。四男の修(18)は地元の沖縄尚学高校に進学し、4度の甲子園出場を果たした。息子全員、しかも兄弟4人で8度の甲子園に行くことができたラッキーな父親の手留照(てるてる)氏。手留照氏の4人の息子たちは、幼い頃から甲子園を目標にしていた。その息子たちが小学生の頃、手留照氏は4兄弟に「夢を叶える5ケ条」を授けた。4兄弟はこれを実践し、甲子園という夢をかなえたという。自身も真和志高校でエースとして秋季大会に優勝し九州大会に出場。卒業後は、福岡工業大学、社会人野球の九州三菱自動車で投手として活躍した。また、沖縄に戻った後に監督を務めた少年野球の浜川ジャイアンツでは、チームを率いて県大会優勝を果たし全国大会に出場するなど野球人としての顔も持つ。結果的に4人の甲子園球児を育てた手留照氏。いったい、どうなふうに息子たちに接してきたのだろうか。本誌では、手留照氏が4兄弟に授けた「夢を叶える5ケ条」、自身のプレー経験を基にした体作りや技術論、失敗から学んだ指導方法など、4人の甲子園球児を育てた手留照氏の子育てにまつわる話を今号からシリーズでお届けします。

「夢を叶える5ケ条」

末つ子の修がちょうど幼稚園の頃、夏の甲子園大会の真っ最中だった。「僕なんか夢がある。甲子園に出て活躍したい。お父さん、どんなしたら甲子園に行けるか教えてほしい」。6年生の長男の政輝を先頭に4人の息子たちが手留照氏の元へ真剣な顔でお願いに来た。「よし分かった、お前たちに俺が今から甲子園に行けるための5つのことを教える。これを信じて実行するって約束するんだった教えるよ」と手留照氏が言うと、息子たちは口々に「やるよ、約束するよ。続けて実行するから教えてほしい」と素直なまなざしで訴えた。「それじゃあ、一つ目はね」と手留照氏は話を始めた。4兄弟は父親の話に真剣に耳を傾けた。「夢を叶える5ケ条」は、この日始まった。そして彼らは一つ一つその日から真剣に取り組んだ。夢をかなえるために、ずっと信じてやり通していった。

甲子園への黄金の5ケ条

  • 1:頭に思い描いた夢を文字や絵などの形にする。
  • 2:夢がかなった時のかっこいい自分の姿を想像する
  • 3:ファンをいっぱい増やす。(挨拶の達人になる)
  • 4:履きものをきちんとそろえる。(コロコロ大作戦)
  • 5:必ず声に出してありがとうを伝える(ありがとう大作戦)

甲子園に行けるというのは、確率的には相当低い。手留照氏は、夢の甲子園に行くためには、投げるとか打つとか走るとかいうものの他に大事なものがあるのではないかと考えた。大事なものは何かというと、運を自分のところに引き寄せる力。運と言う字は運ぶと書く。自分で運んでくるために、誰かが運んでくれるために、まずは基礎的なあいさつだとか整理整頓とか道具を大事にすることなど、凡時徹底の大切さを息子たちに伝えたのだった。これを身につけた人が、投げる、打つ、走ると練習を積み重ねていって初めて甲子園を勝ち取ることができると話したのだった。4人の息子たちは、黄金の5ケ条を継続するような人間になっていった。そして、なおかつ息子たちには、足が速くなる方法、ボールを投げるときに肩肘が壊れないような体の使い方、キャッチボールが上手になる方法、ボールをうまく捕る捕り方、バットにボールをあてるコツ、体づくり、そのようなことも伝授した。手留照氏の言葉を素直に信じて継続して実践していった4人全員は、甲子園への夢をかなえることができた。手留照氏は、かなりの確率で甲子園の夢が叶うと黄金の5ケ条を息子たちに授けた。確かに、必ずしも甲子園に行けるとは誰も約束できるものではない。しかし、黄金の5ケ条は息子たちが大人になったときに絶対に役に立つと考え、続けるように導いた。社会人、大学生となった息子たちだが、今もなお黄金の5ケ条をやり続けているという。次号からは、黄金の5ケ条に込められた意味をひとつひとつ掘り下げるとともに、手留照氏ならではの技術指導法、子供達への接し方をシリーズで紹介していきます。「甲子園への黄金の5ケ条」で甲子園の夢を叶えてください。

Profile

本名 砂川正美

昭和36年生まれ(那覇市出身)
真和志高校エースとして秋季大会優勝。福岡工業大学では4年間で27勝。社会人野球では九州三菱自動車に所属)
社会人野球を引退後、浜川ジャイアンツの監督に就任。4年後に県大会優勝をはたし全国大会に出場。)
野球の指導を通して感謝の気持ちを子供達に伝えているうちに「夢」と「ありがとう」が組合わさった文字を発案。)
現在は、 いろんな場所で講演をしながら「夢」の文字を自身の夢と共に描き続けている。

 

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