沖縄県高等学校野球審判講習会

沖縄県高等学校野球審判講習会

2017-01-15

突然だが、高校野球の試合にて塁審として立つ3人の審判員が、高校野球の先生方だということをあなたは知っているだろうか。

監督や部長としてグラウンドで選手たちだけに努力を促すだけが先生方ではない。影ながらの努力と裏方に徹することを日々重ねて、選手たちと共に高校野球を支えている。その一つ、沖縄県高等学校野球審判講習会が12月11日快晴の下、中部商業高校のグラウンドにて開催された。

県高等学校野球連盟の先生方を始め、中学の軟式や硬式野球に携わるお父さん方も多数参加。12月にしては陽気な暖かさも手伝って、熱気あふれる姿が見えた。

頭の中で理解する講座からグラウンドにて身体を使った講習まで、沖縄県高等学校野球連盟審判部長の町田幸男先生を中心に公式大会でグラウンドに立つ審判員の方々が熱心に指導。ストライクゾーンでは分かりやすいようにゴム紐を使いレクチャー。

ホームベース付近でのインターフェア(守備妨害)が適用される場面と、そうでない(ナッシング)違いや、主審として立つときの足の運びや目線の位置も事細かに説明。参加者からの積極的な質問にも丁寧に分かりやすく答えていた。

最後は一塁、二塁、三塁、本塁にそれぞれ分かれ、実際にプレイヤーを立てての実践形式に挑戦。そのお手伝いをしてくれた中部商業高校と美来工科高校の選手たちが、ときに暴走気味にベースを蹴り挟殺プレーを誘い出す。

一つの例を示すと、三本間(三塁と本塁の間)では主審が本塁から1/4、三審が三塁から1/4の距離まで走りストップ。実際にコールする範囲はそれぞれの1/3の距離を受け持ちつつ、残り中央1/3のゾーンでの判定や背中にタッグされた場合などは後ろ側から見えた審判員がコールすることなどに挑戦した。

終わりに町田幸男先生が「一般の参加者が多く見えて嬉しい。僕らが審判の技術を高めることこそ、しいては学童から中学、高校の野球選手たちの技術が高まることに繋がると信じて、お互いに頑張っていきましょう」と挨拶。

そして山城和也沖縄県高等学校野球審判審判副部長が二人の生徒を紹介。実は普天間高校の生徒たちなど午前中は多くの生徒が参加していたのだが、最後まで残っていたのは前原高校2年中枡慶樹くんと名護高校2年の嘉陽宗介くん。

中枡くんが「大人になっても野球に携わりたい。ここで学んだ技術を学校に持って帰って、選手たちにも伝えたい」と語れば、嘉陽くんは「中学から審判員のカッコよさに憧れていた。大人になったら説得力のある審判員を演じてみたい」と、それぞれ講習会参加の動機と終えた感想を述べていた。次回の講習会は2月。興味を持った野球ファンの方々。挑戦してみてはいかがだろう。(當山)

 

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