宇地原 丈智 (うちはら じょうじ) / 福原 聖矢 (ふくはら せいや) | 世名城ジャイアンツ
宇地原 丈智 (うちはら じょうじ) / 福原 聖矢 (ふくはら せいや) | 世名城ジャイアンツ
侍ジャパンU-12代表に選出
2016-11-15
マクドナルド・トーナメントで仁志監督の目に留まる
10月中旬、侍ジャパンU-12代表選手選考合宿が行われた。この選考合宿は、180人が参加した「全日本合同トライアウト・デジタルチャレンジ」の一般応募者の中から選ばれた選手、軟式野球連盟の各都道府県支部からの推薦選手、そして仁志敏久監督(元巨人)が「高松宮賜杯第36回全日本学童軟式野球大会(マクドナルド・トーナメント)」を直接視察して選んだ選手、計53選手が参加して行われた。
東京と大阪の2ケ所に分けて行われた。マクドナルド・トーナメントに出場した世名城ジャイアンツの二人は、仁志監督の目に留まり、選考合宿に参加した。
大会終了後に沖縄に戻ったあと、仁志監督から世名城ジャイアンツの金城洋史監督に連絡が入った。二人は驚きつつも、選考合宿にチャレンジ。15人の代表に選ばれた。
俊足、強肩、強打の捕手・福原聖矢
チームでは4年生のときから1番打者を務める福原。4年生でショートを守り5年生から捕手の座に座る。走、攻、守でスピード感あふれるプレーをみせる。
「特に走塁面とバッティングに関しては小学生レベルでは群を抜いています。打球の強さ、速さについては中学生レベルです。彼のバッティング、俊足を活かした塁に出てからの動きは、1番バッターとして最適です」と話す金城監督。
また、捕手としてもフットワークの良さと強肩で走者の進塁を阻む。守備の要としてもチームになくてはならない存在となっている。
それに加えて野球に対する意識の高さ、練習に取り組む姿勢も金城監督は高く評価する。
「身体能力に関しては天性のものを感じます。ポテンシャルも高く、このままケガをせずに順調に育ってくれればと思っています」。金城監督は、こう付け加えた。
走攻守に安定したオールラウンドプレーヤー宇地原丈智
身長165cmと大柄な宇地原。投手を初め、内野、外野のどのポジションの無難にこなす。
「飛び抜けているというよりは、走、攻、守、どれをとってもすべて上のレベルで安定感があります。どこをやっても堅実なプレーで安心してみられます」(金城監督)。
3年生のときからレギュラーで試合に出ていて、5年生からはチームのエースも務める。バッティングでも5年生のときからクリーンアップを担っている。
「バッティングは長打力もあるのですけど、3番バッターであらゆる作戦に適応できるということで頼もしい選手です」と金城監督の信頼も厚い。手足も大きくて、すでに足の大きさは29cm。「父親譲りの体の大きさ。まだまだ発育途上ということで、大型選手としての今後が楽しみです」と金城監督は期待を寄せる。
兄弟の影響を受け野球を始める
宇地原、福原は、ともに4人兄弟の3番目。宇地原の10歳年上と7歳年上の兄が野球をやっていて物心ついたころから二人の背中を見てきた。
宇地原が小学校に上がる頃には二人の兄は高校野球、中学野球でボールを追っていた。次兄は岡山学芸館高のエースとして甲子園出場を果たす。
そんな二人の兄の影響を受け宇地原は小学2年生のとき兄たちも所属した世名城ジャイアンツに入部した。一方の福原も4歳年上の兄と3歳年上の姉が世名城ジャイアンツに所属、二人の後を追って小学校に入学後1年生で世名城ジャイアンツに入部した。
チーム内の競争でレベルアップ
4年生の頃からは上級生に交じって試合に出ていた宇地原、福原。しかし、二人がここまで伸びたのは、チーム内の競争があったからじゃないかと金城監督は話す。
今年の世名城ジャイアンツは、春、夏の県大会を連覇。高野山旗全国大会では初の全国一に輝いた。
そしてUー12仁志監督が直接見たマクドナルド・トーナメントではベスト8進出。他のメンバーのレベルも高い。その中でチームメイト同志が競争しながら切磋琢磨、チーム全体がレベルアップしてきた。宇地原、福原もジャパンに選ばれるまでにレベルを上げることができたのは、そのようなチームの環境も大きな一因ではないかと金城監督は考える。
U-12代表選手選考合宿
宇地原、福原は大阪で行われた選考合宿に参加した。東京、大阪を合わせた53人の参加者の中から15人を選ぶというもの。
身体能力を測定するフィジカルテストとボールを使ったテスト、実技テストが2日間にわたり行われた。フィジカルテストでは、30メートル走やベースランニング、スピードガンによる球速測定、俊敏性の測定などが多岐にわたり行われた。
実技テストの守備テストで野手の宇地原は一塁以外のすべてのポジションを守りノックを受けた。宇地原はピッチングのテストも受けた。
捕手の福原はスローイングのテスト。二塁送球とともに、一塁、三塁への送球も行った。そして、最後は一人20球のフリーバッティング。実技テストは2日間、ほぼ同じメニューで行われた。
宇地原は「少し緊張したけど、力は出せた。周りの皆がとてもうまくて選ばれるのは夢かなと思った」。それでも、力を出せたので可能性も感じていた。福原は「初日だけ緊張した。バッティングはしっかり打つことができた」と手ごたえを感じていた。
そして、一週間後、二人の下へ朗報が届いた。
第9回 BFA U-12アジア選手権
12歳以下のアジア選手権は、12月7日から中国で開催される。12月3日から東京で事前合宿を行い、本番に備える。セカンド送球が自分のセールスポイントという福原だが、打撃、走塁のレベルも高く、スタメンマスクの可能性も高い。一方の宇地原は自らの売りを「いろいろなところを守れること」という。
どのポジションにも対応できるプレースタイルは選考合宿でも評価されたようで、内野ノックしか受けていないにもかかわらず外野手で登録された。
また、マウンドに上がる可能性もある。福原は「ヒットをたくさん打ちたい」と話し、宇地原は「守備ではしっかり守ってチャンスで打てるようにしたい」と抱負を語った。
冒頭にも記したが、今回の侍ジャパンU-12には、宇地原、福原とともに金澤、内間も代表に選ばれた。アジアを舞台に戦うメンバーの中に4人のウチナーンチュが選ばれたことは、本当に嬉しいかぎり。4人の活躍を期待したい。
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