高良カープ PICK UP! TEAM
高良カープ
2016-04-15
考える野球が1点差ゲームを制する力を生む
「どちらかと言うと、そこまで調子は良くなかったのだけど。。」と、高良カープナインを率いる具志一輝キャプテンは、春の地区大会を振り返った。
3点取られても4点取り返した小禄ライオンズ戦。逆に1点しか取れなかったけど上原玲央が完封した小禄金城スワローズ戦と、2勝して那覇ブロック中央大会へ進出した高良カープ。
初戦の城南フェニックス戦では初回に2点を奪われたが、「先に点を取られてムカムカしてた(笑)」と、チーム先頭打者として打席に立った具志が、右中間を深々と破るホームランを放つ。そんなキャプテンの背中に鼓舞されたナインは、見事逆転勝ちを呼び込んだ。
平成12年と19年に県大会準優勝の実績を持つ強豪高良カープではあるが、ここ5年間はライバルチームに遅れを取り出場することは叶わなかった。その切符を懸けた古蔵ファイターズ戦。同点で迎えた7回裏、二死二塁として4番照屋瑠佳の当たりはセンターへ。ナインの思いを乗せた打球は、懸命に追う相手の頭上を破るサヨナラタイムリーとなる。
この瞬間、平成22年の冬以来16季振りとなる県大会出場の切符を手に入れたのだった。
残念ながら決勝戦では敗れたものの、準決勝の天妃カープ戦も上原の力投で制しての堂々の準優勝。
そんな高良カープの特筆すべき点は、ここまでの5勝利全てが1点差勝ちということだ。その強さの秘密を川満監督が話してくれた。
「具志ら新6年生たちには、自分たちで考えることを指導してきました」。前金城監督からタスキを受けた川満監督は、「子供たちを教え過ぎるな」という金言を授かる。
プレー中にミスをしても、何故今のミスが出たのかを選手たちで話し合うことを徹底。指導者なら、そのミスの原因を教えるのは簡単だろう。
だがそれでは、子供たち自身が成長していかない。さらに土日には、その日の代表者に3分間スピーチをさせる一方、残りの選手たちにそのスピーチに対する質問を義務付けると、内気な子供も次第に自分の色を出せるようになっていった。
そしてもう一つ、高良カープには大事な約束事がある。「ゴロを打つな、大きいのを狙え!」だ。だってゴロを打ったって面白くないでしょう。と川満監督。その全ては子供たちが、心から野球が好きと感じて欲しいから。これこそが、1点差ゲームを制する高良カープの力の源なのだ。
「僕らは行進も素晴らしいし、ベンチ前の円陣もカッコ良く決まる。」と語る選手たち。みんなの心が一つになり、みんなの目標が一つとなるチーム。それが高良カープなのだ。
TEAM DATA FILE
創部 | 昭和63年 |
監督 | 川満 広幸 |
父母会長兼コーチ | 與儀秀昭 |
高学年コーチ | 小川健二、具志安雄、具志靖 |
低学年コーチ | 松田長作、赤崎伸、新城友樹 |
部員数 | 31名(新6年/13名、5年/3名、4年7名、3年/1名、2年7名) |
キャプテン | 具志一輝 |
チームのモットー | 『野球が大好き』『仲間が大好き』『高良カープが大好き』 |
練習日 | 月・水・金・土日祝祭日 ※第3日曜日は休み |
練習場所 | 高良小学校 |
監督取材
最近のカープの成績
準優勝:第19回JA小禄杯、第5回ヨチヨチ大会/3年以下、2016年春季大会那覇ブロック
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