志真志ドラゴンズ PICK UP! TEAM
志真志ドラゴンズ
2016-03-15
チーム結成以来30年間、監督を務める
「チームを作ってから31年目になります」。そう話すのは富岡正文監督、74歳。
ひとり息子が野球をやりだしたことから、野球チームを立ち上げることになり、監督に就任した。以後、30年にわたり監督を務めている。野球の経験はキャッチボール程度だったが、「うーまくーがいっぱいいたんですよ。ほっておけないというのが始まりでしたね」。
息子の卒業後もチームを率いた。30年間の教え子の中には甲子園出場を果たした子どもたちもいる。
チームを巣立った子供たちは、中学でもほとんどが野球を続ける。女の子の部員の中にはソフトボールで県外の高校へ進学、その後は実業団チームでプレーした選手もいる。
志真志ドラゴンズは、昭和62年のチーム結成後、平成6年の冬季大会で、初めて県大会の決勝まで駒を進め、準優勝を果たした。
翌平成7年の夏の大会では優勝候補を倒して勝ち進み、県大会の頂点に立った。
この大会から沖縄電力の冠が付き、第1回おきでん旗争奪学童野球大会として行われたことから、志真志ドラゴンズが、その真新しい優勝旗を手にした。
同じ頃、福岡県で64チームが参加して開催される「とびうお少年野球大会」の第9回大会、第10回大会で優勝、連覇を果たした。
県外で開催される大会へはその後もしばしば派遣を勝ち取り出場している。昨年は、佐賀県で開催された虹の松原旗争奪九州・山口地区親善少年軟式野球大会に、一昨年は、とびうお少年野球大会に出場することができた。
「うちのチームは、不思議なことに派遣がかかると強くなるんですよ。勝つんですよ、内地に行きたいがために。うまいのかへたなのか、訳が分からない(笑)」。
一番必要なことは、協調性
チームを指揮する上で富岡監督が、一番必要だと考えるのが「協調性」。
団体の中で自分勝手な行動をとった場合や、ワンマンプレーには厳しく接する。何かの作業をするときに非協力的な子には叱責が飛ぶ。
やはりチームワークが大切だと考える。今のチームは仲間意識が強いといい、6年生は1年生の低学年に対しては優しく接し、面倒見もいい。
長い監督生活の中で、富岡監督が嬉しく思うのは、子どもたちが思いがけない好プレーをみせたとき。試合途中で起用した、普段は目立たないような補欠の選手がファインプレーでチームを救ったこともあった。
県大会で優勝したときは、決勝でエースが相手チームのスクイズを察知してピンチを逃れた。
「良い意味でのとんでんもないことを子供たちはやるんですよね。それが出たときはとても嬉しい」。
富岡監督がチームを率いてきた30年間の歴史の中には、子どもたちがみせた“とんでもないプレー”のイメージがいくつも残っている。
普段は、口が悪く叱ってばかりという富岡監督も思いきり褒める。そのとき見せる子供たちの笑顔を見るのが、たまらない。
チーム恒例の行事は、ゴールデンウイークに行う2泊3日のキャンプ、夏休みの1泊2日のビーチパーティ、クリスマスパーティとサヨナラ会。ゴールデンウイークは今帰仁村のキャンプ場に宿泊して、地元のチームと交流試合を行っている。キャンプでの肝試しも恒例。
新チームは部員数11名と少ない。「せめて、あと4、5人は欲しいですね」と部員を募集中だ。そう話しながら富岡監督は1年生の部員を指さして「あのちびっ子たちが、将来どれだけうまくなっていくのか、それが楽しみ」と目を細めた。
TEAM DATA FILE
チーム名 | 志真志ドラゴンズ |
監督 | 富岡正文 |
コーチ | 古堅健太 岸本圭介 |
部員数 | 14人 |
練習日 | 月、水、金、土、日 |
練習場所 | 志真志小学校 |
モットー | 気迫、根性、協調性 |
監督取材
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