トントローズ PICK UP! TEAM
トントローズ
2016-11-15
チーム名の由来
軟式野球チーム「トントローズ」は知る人ぞ知る、魅力たっぷりのチームだ。だがトントローズと初めて聞いた人なら、名前の由来はなに?と思わずにいられないだろう。
とある日の居酒屋に、中学、高校と各自違う出身ながら気心の知れた同級生たちの集う姿があった。そこで石川中学校で野球部の指導を行う知花雄太氏が切り出した。
「バラバラで戦ってきたこのメンバーで、ひとつのチームとして戦おう!」ざっと挙げると石川、具志川、前原、北中城、中部農、与勝、普天間、浦添商など。各々が中部圏内を中心とした高校で、球児として白球を追いかけていたライバル同士だった。
熱かった高校野球最後の夏から7年が過ぎ、25歳の節目を機にその同級生だけのチームを立ち上げよう。
知花氏のその提案は、面白そうじゃないか!と皆の心を瞬く間に虜にした。もちろん、全員職場も違えば週末仕事の人もいる。既にA級、B級、C級と他の職域野球チームに加入している者もいる。それで集まれるのだろうかという不安はあったが、それ以上にひとつのチームとして戦うことの魅惑が大きかった。
「よし、やろう!」「それじゃまず、チーム名を決めないとな」。
そういう話の中、誰かが注文をしようとメニューを開いたとき、真っ先に目に止まったのが豚トロだった。
「豚トロ、トントローズってのはどうだ!」。笑いが生まれたが、どこにも無い名前と愉しそうな響きが妙に心地良かった。
次にチームロゴだ。豚という名前なのだから豚をモチーフに出来ないだろうか?すると「レッドブルの猛牛を豚のシルエットに変えたらどうだ!」との声が生まれ昨年の夏、新チームが発足。
与勝中学時代、東浜巨(与勝中、沖縄尚学、亜細亜大、ソフトバンク)らとともに選手権沖縄大会で優勝した経験を持つ三浦光氏がキャプテンに就任した。
打てない豚はただの豚
去ったオリオンベースボール杯にてトントローズは躍進。見事ベスト4入りを果たした。
「職域で各チームに所属している選手も多い僕らは、県大会には出られません。しかしサン・エス杯やビクトリー杯、ブレンド杯やカップ戦といった大会には出場することが可能です」と長濱監督。
それらの大会で結果を残してきたトントローズは、決して寄せ集めではないことを周囲に知らしめてきた。
その一方で壁も見えてきた。「西原タイルさんなど、必然的にA級で活躍されている強豪チームと当たると実力的にまだ厳しい」。
だが、監督のその言葉の裏には期待が込められていた。斬り込み隊長を務める兼城和希氏は、バットコントロールに優れるだけでなく選球眼をいかすなど出塁率が高い。
大城丈英氏、佐久原翔氏、長嶺由騎氏らはその長打力で相手投手を圧倒する。その重量級打線の中心に座るのが、全日本少年軟式野球大会に出場した経験を持つ立派な体躯の伊波丈治氏だ。
その他野球の知識に関してはチーム1の知花氏や、下位打線ではあるものの「クセ者」と長濱監督が称する富田孝幸氏など個性派のメンバーが揃う。
飛べない豚はただの豚という映画があったが、さしずめ打てない豚(トントローズ)はただの豚とでも言おうか。そのくらいの破壊力はあるのだ。
もちろん投手陣だって負けちゃいない。夏の甲子園でベスト4入りした浦添商に在籍していた比嘉一馬氏と、サウスポー 仲真良太氏の左右Wエースが健在。「変化球のキレで勝負する比嘉と速球で三振を奪える仲真とタイプも違うので、相手は手こずるはず」その言葉通り、Wエースがベンチ入りしたゲームでは目下負け無しだ。
東浜巨や、伊波翔悟(浦添商、沖縄電力)らが甲子園で活躍した高校野球黄金期だった2008年。ベスト4入りした石川高校のメンバーなど、その世代のひとつを彩ってきた同級生たちが集まって出発したトントローズ。
「正直今は厳しいけど、いつかはこのメンバーで堂々と職域参入して九州、天皇杯を目指したいですね」。長濱監督の夢が叶うことを、野球大好き人としても願うばかりだ。(當山)
TEAM DATA FILE
監督 | 長濱 栄作 |
キャプテン | 三浦 光 |
創部 | 2015年7月 |
部員数 | 22名 |
練習日 | 木・土・日 |
練習場所 | 石川球場や具志川球場など |
モットー | ひとつの心、ひとつのチーム |
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