ビッグ開発ベースボールクラブ、サヨナラで初優勝。クラブチーム日本一に。

第41回全日本クラブ野球選手権大会

2016-09-15

9月2日から5日までの4日間、埼玉県の西武プリンスドームで開催された第41回全日本クラブ野球選手権大会で、九州代表として出場したビッグ開発ベースボールクラブが3度目の出場で全国制覇の快挙を成し遂げた。

ビッグ開発BBCは、初戦の茨城ゴールデンゴールズ(関東代表・茨城)を6対1で下すと、準々決勝の大和高田クラブ(東近畿代表・奈良)を4対3で破り準決勝進出。

準決勝では全足利クラブ(関東代表・栃木)との試合を延長11回5対4の接戦で制し、決勝へ。

同じ日に行われた決勝の千曲川硬式野球クラブ(北信越代表・長野)戦も接戦となったが9回サヨナラで2対1の勝利し、初優勝を果たした。創部から8年目の快挙。

優勝経験のあるチームを1回戦から連破して、クラブチームの頂点に立った。最高殊勲選手に知念正弥投手(中部商業高 → 沖データコンピュータ)が選出された。

ビッグ開発BBCは、京セラドーム大阪で10月29日から開催される第42回社会人野球日本選手権への出場権を得た。日本選手権へは初の出場となる。

決勝

渡嘉敷がサヨナラヒット

決勝

 1 2 3 4 5 6 7 8 9
千曲川硬式野球クラブ1 0 0 0 0 0 0 0 0 1
ビッグ開発BBC0 1 0 0 0 0 0 0 1x 2
(千) 平林、浅原、菊池―赤羽
(ビ) 亀里、池田―玉城
ニ塁打 : 伊志嶺(ビ)

この日行われた準決勝で全足利クラブ(関東代表)を延長戦の末、退けたビッグ開発BBCは、続けて行われた決勝も拮抗したゲームを展開した。

ビッグ開発BBCは、初回に先制されるも二回裏、同点に追い付く。二死から7番山城則治(前原高)がヒットで出塁。内野安打と死球でつなぎ満塁とし、ワイルドピッチで生還した。

2回以降、守りでは、池間雄也(那覇工業高)がピンチを招くが得点を与えない粘投で踏ん張る。

しかし、池間を援護したい打線は4回、5回、7回と得点圏に走者を進めるものの、あと一本が出でない。

そして同点で迎えた九回表。先頭の山城が、この試合2本目のヒットで出塁。送りバントを挟み、二つの四球を得て一死満塁のチャンスを迎える。次打者は倒れ二死となって打席には3番渡嘉敷貴彦(中部商業高→帝京大学)。

渡嘉敷は、独立リーグの信濃から3年ぶりに今季コーチ兼任で復帰した選手。ボールカウント2ボール2ストライクから千曲川クの菊池の5球目をとらえると、打球は右翼手の頭上を越えてサヨナラヒットに。劇的な幕切れでクラブチームの頂点に立った。

準決勝

延長11回タイブレークの熱戦を制す

準決勝

 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
ビッグ開発BBC0 0 0 0 0 0 0 2 0 1 2 5
全足利クラブ0 0 0 1 0 0 0 1 0 1 1 4
※延長11回
(ビ) 知念―玉城
(全) 石崎―吉原
三塁打 : 松川(ビ)、八代奨(全)
ニ塁打 : 谷口(全)

ビッグ開発BBCが延長11回タイブレークの熱戦の末、勝利した。

4回裏に先制を許したビッグ開発BBC。打線は、7回まで内野安打1本と完璧に封じられていた。その攻撃陣が、ようやく8回表に奮起する。

先頭の6番比嘉健汰(美里高)が右中間ヒットで出塁。送りバントで二塁へ進めた後、二死から9番松川光司(NHK学園)がレフトへタイムリー三塁打を放ち同点。さらに一番神谷涼(具志川商業高)も右中間にヒットを放ち逆転。 二死からの連打で勝ち越しに成功した。

しかし、直後の8回裏、全足利クラブにタイムリーが出て1点を追い付かれる。

そして試合は延長タイブレーク(一死満塁)に突入。10回は両軍とも犠牲フライの1点のみで決着がつかず、11回の攻防に。ビッグ開発BBCは、まず併崩れの間に1点を入れると6番比嘉健にタイムリーが出て2点目を奪った。

そして、その裏の攻撃を犠牲フライによる1点にしのぎ、死闘を制し、決勝進出を決めた。

準々決勝

9回表、玉城が決勝打

準々決勝

 1 2 3 4 5 6 7 8 9
ビッグ開発ベースボールクラブ0 0 2 0 1 0 0 0 1 4
大和高田クラブ1 0 0 0 0 0 0 2 0 3
(ビ) 亀里、池間、知念―玉城
(大) 山田、萬―大谷
ニ塁打 : 比嘉健

ビッグ開発BBCは過去3度の優勝を誇る大和高田クラブを破って初の4強入りを果たした。一回に1点を先制されるも3回に比嘉大二郎(美里高)のスクイズと渡嘉敷のタイムリーで逆転。さらに5回にも再び比嘉大のスクイズで1点を追加、リードを2点に広げた。

しかし8回裏、2点を奪われ同点に追い付かれてしまう。だが、流れを相手に渡さなかった。

直後の9回表、再び突き放した。先頭の6番比嘉健がライトへ二塁打を放ち出塁。バントで一死三塁とすると、8番玉城修(八重山農林高)がセンター前にタイムリーヒットを放った。

1点をリードして迎えた9回裏のマウンドには知念を投入。知念が、きっちり3人で抑え逃げ切った。この試合でビッグ開発BBCは、大会最多記録を更新する1試合8犠打をマーク。確実にバントを決め得点を重ねた。

一回戦

2年前のリベンジを果たし初戦突破

一回戦

 1 2 3 4 5 6 7 8 9
ビッグ開発ベースボールクラブ0 1 0 0 0 0 0 0 5 6
茨城ゴールデンゴールズ0 0 0 0 1 0 0 0 0 1
(ビ) 知念―玉城
(茨) 金子,岩田―樋口
本塁打 : 小貫
ニ塁打 : 山根、比嘉賢(ビ)

一回戦は、2度目の出場となった2年前に敗れた相手、かつ2年前の優勝チーム、茨城ゴールデンゴールズ。いきなり強豪との対戦となった。

先制したのはビッグ開発BBC。2回表、先頭の4番山根直樹(美里高)がレフトへの二塁打で出塁。バントで三塁に進み、6番高江洲光一郎(浦添商業高→沖国大)のタイムリーヒットで生還した。

しかし4回に同点にされ、1対1と緊迫したまま最終回へ。迎えた9回表、ビッグ開発BBCは、一挙5点を奪う猛攻をみせた。

先頭の3番渡嘉敷が内野安打で出塁。送りバント、四球で一死一、二塁となり打席には途中出場の6番比嘉健。比嘉が、ライトへタイムリー二塁打を放ち、まず1点を勝ち越した。

なおも二、三塁とチャンスは続く。ここから7番山城、8番玉城と連続スクイズで2点を追加。山城、玉城も塁上に生き、さらに二死二、三塁から一番神谷が右中間にはじき返し、二人をホームに迎え入れた。先発の知念は自責点ゼロの好投。 粘りのピッチングで相手打線を抑え、9回のビッグイニングを呼び起こした。

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