うるま市選抜Aチームが延長戦を制し優勝。値千金の一打で栄冠をもたらしたのは小さなHERO
第7回美ら島学童軟式交流野球大会
2016-03-15
「とにかく、ランナーを返したい。それだけでした。」とは試合後の水谷優真くん(志林川ファイターズ)。
同点で迎えた延長8回表、うるま市選抜Aは先頭打者が倒れ、前打席で三振に倒れていた水谷がバッターボックスへ入る。
「身体は小さいのですが、凄くバットコントロールに優れている子。打ってくれると信じてました。」と、吉里和男監督は選抜チームとして召集されてから短い期間ながらも、共に過ごしてきた水谷の良さを肌で感じていた。
「インコースに来たので思い切り引っ張った」(水谷)打球は一塁線をギリギリで破る。その瞬間、一塁側ベンチとスタンドは大歓声に包まれた。全走者を返す三塁打が決勝タイムリーとなり、うるま市選抜Aが優勝を果たした。
初回、四球とレフト前ヒットにパスボールと盗塁を絡めて無死二・三塁としたうるま市選抜A。さらに、知念新と吉里竜門(共に高江洲スパローズ)の連続二塁打に狩俣伊吹(前原ルーキーズ)も続いた。強力クリーンアップの三連打で一挙に4点を先制した。
マウンドの知念新は、4回まで宮古島選抜打線を僅か1安打に抑える力投を見せていたが疲れの見えた5回裏、宮古島選抜が反撃ののろしを上げる。一死二・三塁とすると、2番狩俣新(上野オリオンズ)がレフト前へ運ぶ2点タイムリーを放つと6回裏、走者二人を置いて1番濱川幸汰(南ファイターズ)が、レフトの頭上を越えていく3ランホームランで逆転した。
流れは確かに宮古島選抜に傾いていたが、野球は最後まで分からない。
7回表、一死から知念新が左中間を破る二塁打で出塁すると一・三塁とし、6番新屋貫智(天願フェニックス)の打球は右中間へ。
二者に続き新屋も生還したが、大会グラウンドルールにてエンタイトル二塁打へ変更される。九死に一生を得た宮古島選抜は最少失点のみに抑えると、試合は延長特別ルールへ。一死満塁からの水谷のタイムリー三塁打で3点を加えたうるま市選抜が、その裏の宮古島選抜の攻撃を1点のみに抑えて優勝した。
感極まり、嬉し涙で目を真っ赤に腫らした小さなHEROは「嬉しい。周りから信頼されるような選手になりたい。」と、今後も続けていく野球人生の抱負を笑顔で語っていた。
うるま市選抜A 知念新投手
宮古島選抜 野原用喬監督
決勝戦
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
うるま市選抜A | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 8 |
宮古島市選抜 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | 0 | 1 | 6 |
三位決定戦
那覇選抜B | 6-0 | 石垣選抜 |
個人賞
最優秀選手賞 | 水谷優真(うるま市選抜A) |
殊勲賞 | 知念新(うるま市選抜A) |
敢闘賞 | 濱川幸汰(宮古島選抜) |
打撃賞1位 | 狩俣伊吹(うるま市選抜A) |
打撃賞2位 | 新里勇人(宮古島選抜) |
1回戦
うるま選抜A | 8-1 | 八重瀬町選抜 |
那覇市選抜 | 3-2 | 浦添市選抜 |
南城市選抜 | 4-2 | 今帰仁村選抜 |
石垣市選抜 | 4-3 | うるま市選抜C |
豊見城市選抜 | 2-0 | 読谷村選抜 |
宮古島市選抜 | 3-2 | 那覇市選抜C |
名護市選抜 | 3-1 | うるま市選抜B |
那覇市選抜B | 2-0 | 糸満市選抜 |
準々決勝
うるま市選抜A | 4-0 | 那覇市選抜A |
石垣市選抜 | 8-1 | 南城市選抜 |
宮古島市選抜 | 4-3 | 豊見城市選抜 |
那覇市選抜B | 7-5 | 名護市選抜 |
準決勝
うるま市選抜A | 6-2 | 石垣市選抜 |
宮古島市選抜 | 5-2 | 那覇市選抜B |
5位~8位決定戦
那覇選抜A | 7-4 | 南城選抜 |
豊見城選抜 | 6-7 | 名護選抜 |
那覇選抜A | 7-6 | 名護選抜 |
南城選抜 | 1-12 | 豊見城選抜 |
9位~12位決定戦
八重瀬選抜 | 6-0 | 今帰仁選抜 |
那覇選抜C | 2-1 | うるま選抜B |
八重瀬選抜 | 4-3 | 那覇選抜C |
今帰仁選抜 | 2-4 | うるま選抜B |
13位~16位決定戦
浦添選抜 | 7-0 | うるま選抜C |
読谷選抜 | 1-0 | 糸満選抜 |
浦添選抜 | 1-2 | 読谷選抜 |
うるま選抜C | 1-5 | 糸満選抜 |