惜しくもリベンジならず!安仁屋ヤングスピリッツが2年連続の準優勝

第9回安仁屋宗八杯争奪ヤングリーグ沖縄大会

2016-01-15

第9回安仁屋杯ヤングリーグ沖縄大会が26日から3日間にわたって行われ、安仁屋ヤングスピリッツが兵庫伊丹と決勝で対戦したが、終盤引き離されて惜しくも準優勝に終わった。

悪条件の中、最後まで勇姿をみせたヤングスピリッツ

「2年連続決勝対決ということで、昨年の借りを返そうとみんなで燃えていましたが。」と試合後の仲里正孝監督は悔しさを覗かせる一方で、「選手権の切符を掴んだことやスポーツトグチ杯での優勝など、素晴らしい成績を残せた」と、1年を通じて頑張ってきた選手たちに労いの言葉をかけた。

昨年の同大会決勝で、先制するも逆転され3-7で敗れた兵庫伊丹との再戦。打球の速さが桁違いの相手に対し、必死に守る安仁屋ヤングスピリッツであったが1回と3回にそれぞれ1点ずつを失う。

それでも4回裏、二死無走者から6番前里武久仁(佐敷中学)が振りぬいた打球はライトとセンターの頭上を越える長打コース。

「回れ回れ!」。いっそう高くなったベンチの声が背中を押した前里は、雨でぬかるんだグラウンドをものともせず三塁を蹴って本塁へ滑り込み1点を返した。

このランニングホームランで流れを掴んだ安仁屋ヤングスピリッツは5回、連打で一死満塁と攻め立てると3番永山雄基が高々と打ち上げる犠牲フライ。

三塁から新垣太崇が生還し同点に追い付いた。だが6,7回に1点ずつを奪われ4-2で敗退。惜しくも準優勝となったが、やりきった感があふれる選手やベンチに悲壮感はなかった。

敢闘賞には、キャプテンとしてチームを引っ張る一方、打撃でも17打数11安打と爆発した池宮龍之介が選ばれた。

決勝

 1 2 3 4 5 6 7
兵庫伊丹1 0 1 0 0 1 1 4
安仁屋ヤングスピリッツ0 0 0 1 1 0 0 2
(兵) 直井-須賀
(安) 新里義、中村、金城龍-西村
本塁打 : 前里(安)
ニ塁打 : 直井、伊藤、須賀(兵)
殊勲賞 : 白滝 恵汰(兵)
敢闘賞 : 池宮 龍之介(安)

準決勝

兵庫伊丹9-8宜野湾育成会
安仁屋ヤングスピリッツ6-2沖縄ダイヤモンド育成会

安仁屋宗八氏の話

ヤングチームに同級生が関わっていて、応援したい気持ちもあり安仁屋杯という大会をやることになりました。

沖縄で野球が盛んになれば、それこそありがたいことですからね。

ここまで続いているということは、やって良かったかなと思います。でも、これほど大きくなるとは思っていませんでした。本土からも参加してくれるし、また離島からも参加してくれて、すごくいい大会になってきたかなという気がします。

まわりがみんな協力してくれるのが一番のありがたいことですね。そうじゃないとここまで続かないと思うんですよ。

沖縄は、気候もそうですが、プロ野球のキャンプのおかげかもしれないけどグランドもあちこちにあって恵まれていると思う。

その環境を活かして、中学校でこうして大会に出て、みんなが力をつけて、高校では甲子園を目指して頑張ってほしいですね。

ヤングのチームから、高校行って、大学、社会人と進み、プロに行った選手が結構いるんですよね。最終的にはプロ野球を目指して頑張ってもらいたいですね。

Profile

安仁屋宗八 (あにやそうはち)

1944年生まれ。
元プロ野球投手。広島、阪神で活躍した。
プロ通算18年で119勝124敗22セーブ。1975年には最優秀防御率のタイトルを獲得。オールスターにも3度出場した。
通算119勝のうち、34勝を巨人からあげるなど「巨人キラー」と呼ばれた。
引退後は、82年から97年までの16年間と2005年の1年間、広島で投手コーチを務めた。
高校時代は、沖縄高校(現沖縄尚学)のエースとして、県勢で初めて南九州大会を勝ち抜き、実力で夏の甲子園に出場した。(当時は、宮崎代表との試合に勝たなければ甲子園へ出場できなかった)
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