私学対決第3Ｒは、今年度を締め括るに相応しい至高のゲーム！

第40回沖縄県高校野球一年生中央大会決勝戦

2015-12-15

高校野球の平成27年度を締め括る最後の公式戦である一年生中央大会決勝戦が23日、読谷村平和の森公園野球場にて行われ、沖縄尚学が興南をサヨナラで下し5年振りの優勝を果たした。

2015年春季県大会と選手権沖縄大会の準決勝で顔を合わせている両雄が、最後の最後、一年生中央大会の決勝戦でもぶつかった。その第3ラウンドを振り返っていきたい。

1回裏、一死一塁から3番安里大心が右中間を破るタイムリー二塁打で沖縄尚学が先制した。そのマウンドを守るのは1回戦で完封した左腕與座巧人。だが、「何とか5回もってくれたら。」と、好調ではないエースを知っていた比嘉監督の不安が徐々に的中していく。

3回表には1番からの3連打が、4回にもエラーをきっかけに8、9番の連打でともに満塁と興南に攻められたものの、いずれもツーアウトからとあって得点には至らない。

たが5回、一死二塁から我喜屋監督の、勝負師としての才が働く。代打に右の中山莉貴を送ると、6球目を捉えた打球はレフト前へと弾み遂に追い付いた。

その直後、今度は沖縄尚学ベンチが動く。抜群の球威を持つ花城航志がマウンドを継ぐと、後続をショートゴロに斬り見事な火消し。するとチームはその裏、一死一・二塁から4番砂川リチャードにタイムリーが生まれると、押し出し四球と内野ゴロの間にも点を加え4対1とリードを広げた。

対する興南も黙ってはいない。6回無死一・三塁からワイルドピッチと川満大翔のタイムリーで2点を奪うと、7回には上原麗男がライトへの三塁打を放つと、続く中山が2打席連続となるタイムリーで再び同点へ。そんな一進一退の、目が離せない攻防の最大のドラマは9回だ。

二死二塁から、5番嘉数尊にライトへの二塁打が飛び出し見事な逆転劇を見せた興南だったがその裏、沖縄尚学は先頭の安里がレフトを襲う二塁打で出塁すると、続く砂川は初球を捉えセンターの頭上へ。この土壇場で追いつく精神力の強さこそ沖縄尚学の真骨頂。

その後満塁とすると、最後は石川亮介が一塁線を痛烈に破るサヨナラ打で、2時間47分の熱戦に終止符を打ったのだった。

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
興南	0	0	0	0	1	2	1	0	1	5
沖縄尚学	1	0	0	0	3	0	0	0	2x	6

(興) 川満、上原−諸見

(沖) 與座、花城、河野−神山

三塁打 : 上原（興）

ニ塁打 : 安里×2、河野、砂川（沖）嘉数（興南）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
沖縄尚学	0	1	0	0	1	0	5	0	0	7
コザ	1	0	0	0	0	0	0	0	0	1

(沖) 河野－神山

(コ) 松堂、長嶺、照屋－仲宗根廉

ニ塁打 : 伊藝、石川、中村（沖）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
豊見城	0	0	0	0	0	0	1	0	0	1
興南	1	1	0	0	0	0	1	0	x	3

(豊) 金城良－島袋

(興) 川満－諸見

ニ塁打 : 野村、川満（興）