八重商工が初優勝

第5回沖縄県工業高校野球大会

2015-09-15

秋の大会を前に8月13日、14日の両日、県内の工業高校9校が参加して第5回沖縄県工業高校野球大会が開催された。最終日の14日は、予選リーグを勝ち上がった、美来工科、八重商工、南部工業の3校による決勝リーグが行われた。決勝リーグは、3校が1勝1敗の同率となり、得失点差で八重商工が1位となり、初優勝した。

決勝リーグ・第1試合

決勝リーグ・第1試合

 1 2 3 4 5 6 7 8 9
美来工科0 1 0 0 2 1 0 0 0 4
八重商工1 1 0 0 0 0 0 0 1 3
(美) 仲宗根登、吉田-神山
(八) 黒島-前粟蔵
ニ塁打 : 山里(美)

先制したのは八重山商工だった。1回裏、1番平良桐がヒットで出塁するとワイルドピッチで二進。続く大城安の内野安打で一・三塁とし、3番仲嵩がレフト前ヒット。

3連打であっという間に1点を先制した。立ち上がりを攻められた美来工科仲宗根だったが後続を併殺に斬るなど、ここは粘り強く投げて最少失点で凌いだ。

先制された美来工科だったが、2回表、5番山里のヒットから二死ながら二塁として8番新城のライト前タイムリーですかさず同点に追い付いた。

しかし八重山商工もその裏、二死三塁から9番黒島がレフト前へ運ぶタイムリーで再び美来工科をリード。追い掛ける美来工科は5回、7番神山がヒットで出塁すると次打者の犠打が相手野手のフィルダースチョイスを誘い一・二塁。これをきちんと送ると、頼りになる1番武内が期待に応える逆転の2点タイムリーを放ち逆転した。

さらに美来工科は、6回、二死から山里に二塁打が生まれると、続く砂川が粘りながらも6球目をセンター前へ弾き返し、チームにとって貴重な追加点をボードに刻んだ。最終回、9回裏、八重山商工は、2連打と失策で無死満塁とチャンスを築く。次打者の内野ゴロの間に三走が還り1点差に詰め寄る。

さらに四球で再び満塁としたが、美来工科2番手の吉田が、後続を三振とキャッチャーへのファールフライと渾身の力を振り絞り1点を守り切りゲームセット。辛勝ながらまずは美来工科が先勝した。

決勝リーグ・第2試合

決勝リーグ・第2試合

 1 2 3 4 5 6 7 8 9
美来工科0 0 0 0 2 0 2 0 0 4
南部工業0 0 0 1 0 0 2 2 x 5
(美) 玻名城、砂川、神山、目取真
(南) 島袋、平良崇-長嶺

序盤3回は、お互いに走者を出すもの無得点。そんな中、4回裏に南部工業が先制する。一死から3番志喜屋、4番喜屋武、5番長嶺のクリーンアップの3連打で1点を奪った。

4回までに6安打を放っていた美来工科も5回表、代打で送られた武内のレフト前ヒットを足がかりに一死一・三塁として失策で同点に追い付く。

さらに二死三塁から今度はワイルドピッチと労せずして逆転に成功した。美来工科は7回表にも、2つの四球から得た二・三塁のチャンスに5番玻名城がセンター前タイムリーを放ち二者が生還。4対1とリードを広げた。だが南部工業も諦めない。

その裏、一死からヒットと失策で一・二塁として1番八幡がセンターへ運び、二塁走者が生還して1点を返す。さらに続く島袋の犠牲フライで1点差と詰め寄った。荒れ模様の試合は終盤になっても変わらない。

南部工業が8回裏、二死三塁から失策で同点に追い付くと8番長尾、9番田場の連打が生まれ土壇場で試合をひっくり返した。投げては6回からマウンドを継いだ平良崇が、美来工科の打者19人に対して被安打僅か1本のみに抑える粘投で勝利に貢献。

決勝リーグ・第3試合

決勝リーグ・第3試合

 1 2 3 4 5 6 7
南部工業0 0 0 0 0 0 0 0
八重商工4 0 0 4 0 0 x 8
7回コールド
(南) 金城、盛田-長嶺
(八) 森田-前粟蔵
三塁打 : 喜屋武(南)

勝つか引き分けると優勝の南部工業に対し、2点差以上の勝利以外優勝が無い八重山商工の一戦。1回裏、八重山商工は3つの四球で満塁とすると4番森田のセンター前2点適時打で先制。

さらに一死ニ・三塁として6番上地の犠飛と7番前栗蔵のライト前タイムリーで一挙4点を奪う。これで勢いづいた八重山商工は4回にも二死二塁から2番大濱安のレフト前タイムリーで1点を加えると、3番仲嵩、5番具志堅佑にもタイムリーが飛び出すなど4点をボードに刻み込み、序盤で試合を決した。

投げては森田が6回二死までノーヒットピッチングの快投を演じるなど、南部工打線を手玉に取り7奪三振ゼロ封。投打で圧倒した八重山商工がこの大会初優勝を果たした。

とき同じくして新人中央大会で優勝した八重山と八重山商工の八重山勢、秋の躍進が期待される。

優 勝:八重山商工
準優勝:美来工科
3位 :南部工業

殊勲賞  森田虎之介(八重山商工)
敢闘賞  吉田遼 (美来工科)
打撃賞 大濱安音夢(八重山商工)

予選リーグ

<Aブロック>

1位 美来工科

浦添工業 1―8 美里工業 (8回コールド)
美里工業 2―3 美来工科
浦添工業 0―11 美来工科

<Bブロック>

1位 八重山商工

名護商工 3―8 八重山商工
名護商工 4×―3 那覇工業 (延長10回)
八重山商工 6―4 那覇工業

<Cブロック>

1位 南部工業

宮古工業 3―4 南部工業
宮古工業 7―4 沖縄工業
南部工業 7-0 沖縄工業(7回コールド)
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