豊見城中学、全国制覇!

弟32回全日本少年野球大会

2015-09-15

第32回全日本少年軟式野球大会が、8月10日~13日にかけ、横浜スタジアムで行なわれ、県代表の豊見城中学が決勝で日野中(長崎)に4―0で勝ち、全国制覇を成し遂げた。同大会は、中学校野球部、中学軟式クラブチーム、地域の中学選抜チームなどが出場し、中学軟式野球の王者を決める大会で「中学生の甲子園」とも呼ばれている。県勢の優勝は2002年の上本部中に続く2度目の快挙となった。

決勝

決勝

 1 2 3 4 5 6 7
豊見城中0 0 1 0 0 0 3 4
日野中0 0 0 0 0 0 0 0
(豊) 大城-金村
(日) 永尾、藤原、岡崎-谷脇
ニ塁打 : 瀬長(豊)、永尾(日)

第32回全日本少年軟式野球大会が、8月10日~13日にかけ、横浜スタジアムで行なわれ、県代表の豊見城中学が決勝で日野中(長崎)に4―0で勝ち、全国制覇を成し遂げた。

同大会は、中学校野球部、中学軟式クラブチーム、地域の中学選抜チームなどが出場し、中学軟式野球の王者を決める大会で「中学生の甲子園」とも呼ばれている。県勢の優勝は2002年の上本部中に続く2度目の快挙となった。

決勝の相手は、昨年秋の九州チャンピオン・日野中。一方の豊見城中は春の九州大会を制している。

今年の中学校軟式野球の日本一を決める一戦は、はからずも、九州チャンピオン同士の対戦となった。豊見城中は一回の最初の攻撃は三者凡退。その裏、警戒していた日野中の1番永尾に2塁打を浴び、次打者の内野ゴロの間に三進。序盤から一死三塁のピンチを背負う。

しかし、今大会初登板の先発大城明徳が3番、4番とクリーンアップを抑え相手に傾きかけた流れを断ち切った。そして3回表、先頭の高安が四球で出塁すると、すかさず二盗を決め無死二塁。先制のチャンスを迎える。

続く8番金城絢也の一塁への内野安打が相手野手の三塁への送球ミスを誘い、豊見城が先取点をあげた。

豊見城の先発大城は、4回に3連打で満塁のピンチを招いたが、それ以外は三者凡退に切り抜ける好投。

豊見城が1点リードの6回から日野はエース岡崎を投入。

しかし7回表、豊見城はその九州ナンバーワンピッチャーとも言われる岡崎を攻略。勝利を決定付ける3点を奪った。

この回先頭の5番瀬長勇太郎が左中間へ2塁打を放ち攻撃の火蓋を切る。一死後、四球を挟み、8番金城絢也がライト前へ運び、満塁。

このチャンスに打席に立ったのが主将の知念拓真。叩き付けた打球はライトへ転がる2点タイムリー二塁打。主将の一打に続き、一番大城明徳もセーフティエンドランを決め、全国制覇を大きくたぐり寄せた。

準決勝

準決勝

 1 2 3 4 5 6 7 8
豊見城中0 0 0 0 0 0 0 2 2
茨城オール県南0 0 0 0 0 0 0 1 1
(※特別延長8回)
(豊) 金村-大城
(茨) 富田卓-中川
三塁打 : 小林隆(茨)

関東地区代表の茨城オール県南は、80チームの中から選抜されたメンバーで構成され、オールスター軍団とも称されるチーム。

試合は両者ともにスコアリングポジションに走者を進めるものの互いに譲らず、0対0のまま特別延長に突入した。

無死満塁から始まった延長8回表、豊見城は代打の金城龍輝がセーフティエンドランを決め、まず1点。さらに二死後、押し出しの死球で1点を加えた。

2点だけのリードでは心もとない特別延長の裏の守りだったが、送球ミスで1点を与えて二、三塁とされ一打逆転サヨナラのピンチを迎える。

ここでエース金村が渾身の投球。連続三振を奪い二死まで漕ぎ着ける。次打者に四球を与え満塁となったが、最後の打者を仕留め勝利へ導いた。

この試合で3連投となった金村は、3試合21イニングを無失点という快投ぶり。この試合でもオールスター軍団を2安打に封じ、決勝進出の原動力となった。

準々決勝

準々決勝

 1 2 3 4 5 6 7
豊見城中0 0 0 0 1 1 1 3
関西学院中クラブ(兵庫県)0 0 0 0 0 0 0 0

2戦目の相手は関西代表・兵庫県の関西学院中学。豊見城は一回裏、いきなり一死二、三塁のピンチを招くが、先発の金村尚真が落ち着いて後続を打ち取り無失点で切り抜けた。

4回までは、お互いに二塁まで走者を進めるが得点に至らず0対0。5回表、均衡を破ったのが豊見城。

連続四死球とエンドランで一死二、三塁とすると、2番知念誠のセーフティーエンドランがライト前に抜け、三塁から金城龍輝が生還。待望の先取点を手に入れた。

6回にも連続四球を足がかりにエンドランを絡め追加点。さらに最終回も先頭の松田慶が死球で出塁すると、盗塁、セーフティバント、エンドランと相手チームを翻弄し3点目をあげ、勝利を決めた。

一回戦

一回戦

 1 2 3 4 5 6 7
豊見城中1 0 1 0 0 1 0 3
高知中0 0 0 0 0 0 0 0

好投手を擁する優勝候補の四国代表・高知中学を撃破、豊見城中が初戦を突破した。

豊見城は初回一死後、2番知念誠が3塁打を放ちいきなりチャンスをつくると、ワイルドピッチで先制、幸先のよいスタート。

3回表にも、この回先頭の8番金城絢也が3塁打を放ちチャンスを築くと1番大城明徳がセーフティーエンドランを決め追加点。

さらに6回表には2本のヒットと四球で満塁とし、押し出しの四球を得てダメ押しの3点目。

強豪高知中学を3対0で退け、準々決勝進出を決めた。

大舞台で日頃の練習の成果を発揮

昨年12月のKBC杯を制し、今年3月の九州大会へ出場し優勝。九州から戻りすぐに行われた海邦銀行杯でも県大会を制し全日本少年野球大会への出場を決めた豊見城中学。

場数を踏んできたメンバーは大舞台でも動じず、日頃の練習の成果を発揮。全国優勝を成し遂げた。

ピンチの場面でもあわてることのない守りは、相手に得点を許さず、今大会4試合では準決勝の特別延長で1点を失っただけ。7イニングでみると、すべて完封だった。

攻撃ではチャンスの場面で威力を発揮したのが、セーフティーエンドラン。

少ないチャンスを確実にものにした。平日の練習は9割以上がバッテイング練習。どんな投手が来てもいいように、いろいろな打ち方を練習した。

そして、セーフティーエンドランの練習も徹底して行ってきた。

土日は、年間170試合をこなしたという練習試合。実戦の中で守りや走塁を学んできた。

そうして培ってきた豊見城中学のプレースタイルを、全国の舞台で発揮することで、見事頂点に輝いた。今大会は、派遣を勝ち取った3月の海邦銀行杯で監督を務め、4月から東風平中学に異動となった石川創教諭が、現監督の末吉康司教諭とともにコーチとして大会に参加。

大会前日には、石川コーチの教え子であるベイスターズの嶺井選手が宿舎を訪れ選手を激励した。

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