くんじゃんSpiritsが2年ぶり2度目の天皇賜杯へ

第67回 夏季軟式野球中央大会(A級の部)

2015-08-15

天皇賜杯全日本軟式野球大会への出場をかけた、第67回夏季軟式野球中央大会(A級の部)の決勝が、7月19日、国頭球場で行なわれた。

決勝は、北部地区代表のくんじゃんSpiritsと那覇地区代表の総合葬祭那覇とで争われ、延長特別ルールの末、くんじゃんSpiritsが8対6で勝利、2年ぶり2度目の優勝を飾った。

優勝したくんじゃんSpiritsは、9月に三重県四日市市で開催される天皇賜杯全日本軟式野球大会へ県代表として出場する。

8回裏に5点のリードを追い付かれたくんじゃんSpiritsだったが、延長10回、特別ルールで総合葬祭那覇を突き放し2度目の全国大会の切符を手にした。

延長10回表、くんじゃんSpiritsは無死満塁の場面で、3番玉城が三塁線を強襲するヒットでまず1点をあげた。そして1死後、5番宜野座の当たりは投前、ライン際への当たりそこねのゴロ。このゆるい打球が幸いした。

悪天候の中、不安定な体勢から本塁に送られた送球が悪送球となり、三塁走者に続き、二塁走者も生還、2点を追加した。特別ルールの表の攻撃で3点を奪ったくんじゃんSpiritsは、その裏の総合葬祭那覇の攻撃を1点に抑え、優勝を勝ち取った。

試合は、くんじゃんSpiritsのペースで進んだ。3回表に1番金城の二塁打で先制。4回表には一死満塁のチャンスを築くと、7番比嘉がセンターへ2点タイムリーヒット、さらに二死後、9番平川が右中間を破る当たりを放ち2者が生還。

この回4点を追加し5対0と大きくリードした。くんじゃんの先発・古我地も7回まで総合葬祭那覇を散発3安打に抑え得点を許さず、そのまま勝利を勝ち得るものと思われた。

しかし8回裏、雨脚が速くなり状況が一転する。「雨でおさえがきかずボールが抜けてしまた」古我地。

先頭から2者連続で四球を与えると2番宮里に三塁打を浴び、2点を返される。なおも古我地の制球が定まらず、3者連続で四球を与え、押し出しで3点目を献上。

続く6番玉城に犠牲フライを打たれ1点差。なおも一死一、三塁のシーンで、総合葬祭那覇はヒットエンドランを敢行。とうとう同点に追いつかれしまった。

同点に追いついた総合葬祭那覇は、9回表のくんじゃんの攻撃を3人で退けると、その裏の攻撃で先頭の9番斎藤がヒットで出塁、バントで送り、サヨナラのお膳立てを作った。勢いは総合葬祭那覇も元へと変わったと思われた。

しかし、「エースを信じて最後まで代えるつもりはなかった」と知花耕監督が全幅の信頼を寄せる、くんじゃんの古我地がエースの意地をみせ、後続を打ち取り、延長での勝利へと結び付けた。

「日々、優勝を目指して頑張ってきたので嬉しい」と、くんじゃんSpiritsの知花耕監督。2年前の優勝後に、チームの士気が落ちた時期が続き、チームの建て直しを図った。

10代の新メンバーも加わった。その成果が表れたという今大会。「選手個々が諦めない気持ちで、皆が一丸となって強さを発揮できた」と優勝を振り返った。

エースの古我地は選手最年長の36歳。多彩な変化球で、許した安打は5本だけ。雨の中、延長10回を投げ抜き、野手もノーエラーで守り立てた。2度目の出場となる天皇賜杯で上位進出を目指す。

決勝

 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
くんじゃんSpiris0 0 1 4 0 0 0 0 0 3 8
総合葬祭那覇0 0 0 0 0 0 0 5 0 1 6
延長特別ルール適用
(く) 古我知 - 宜野座
(総) 斉藤 - 根保
三塁打 : 宮里至(総)
ニ塁打 : 金城正・平川(く)
殊勲賞 : 古我地 優二(く)
敢闘賞 : 斉藤 翔太(総)
打撃賞1位 : 兼城 賢巨(総)
打撃賞2位 : 比嘉 尚哉(く)

準決勝

 1 2 3 4 5 6 7 8 9
くんじゃんSpiris0 0 0 1 0 0 1 0 3 5
匠建0 0 0 0 0 0 2 0 0 2
(く) 山城真- 宜野座
(匠) 樺島・島袋 - 金城薫
本塁打 : 津嘉山(匠)
ニ塁打 : 比嘉尚(く)、長尾(匠)

準決勝

 1 2 3 4 5 6 7 8 9
丸豊商事0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
総合葬祭那覇0 2 2 0 0 0 0 2 x 6
(丸) 金城周・屋宜 - 屋宜・金城清
(総) 斉藤 - 根保
三塁打 : 宮里至(総)
ニ塁打 : 與座(総)
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