エナジックが最終回に逆転、初優勝を飾る

第33回石川逢篤杯争奪硬式野球大会

2015-04-15

県内の社会人チームと大学が出場して優勝が争われる第33回石川逢篤杯争奪硬式野球大会の最終日が3月28日に浦添市民球場で行なわれ、決勝でエナジックが沖縄電力を逆転で破り、初の栄冠を手にした。

決勝

8回まで沖縄電力の左腕伊波伸彰(中部商業高)から得点を奪うことができなかったエナジックが、最終回に上村(宮崎福祉医療カレッジ)の一打で2対1と逆転し勝利を収めた。試合は、両チームともに初回のチャンスを活かせず、迎えた2回裏に沖縄電力が、6番平田(国際武道大)のレフトスタンドへ飛び込む本塁打で1点を先制。

その後は、毎回のように得点圏に走者を進める沖縄電力だが、エナジック投手陣の踏ん張りで決定打を生むことできずスコアボードに得点を刻むことができない。打線の援護がもらえない伊波伸だったが、初回表に2番伊崎(都城東高)に二塁打を打たれた以降は、8回まで2塁も踏ませない好投を続けエナジックに得点を与えない。そして1対0と沖縄電力がリードして向かえた最終回の攻防。9回表、エナジックは1番から始まる好打順。先頭の野原(沖縄国際大)がレフト前にヒットを放ち出塁。バントで同点の走者を二塁に送りクリーンアップへ期待をつないだ。しかし次打者は倒れ2死に。追い込まれたエナジックだったが、4番銘苅(名桜大)が粘って四球を選び、一、二塁とし望みつなぐ。そして打席には、前の打席でもヒットを放っている5番上村。ここで上村が値千金の一打を放つ。伊波伸の変化球を叩いた打球はセンターの頭上を越え、二塁走者の野原に続き、一塁走者の銘苅も本塁に還り、2対1と逆転に成功した。逆転を許した沖縄電力は9回裏、1死から8番宮里(浦添商業高)がレフトフェンス直撃の三塁打を放ち粘りをみせる。ここでエナジックは4番手に比嘉(岐阜経済大)を投入し勝利を託す。比嘉は2つの四球を与え2死満塁と逆転の走者を2塁に背負ったが、最後の打者をセカンドゴロに打ち取りピンチを乗り切った。

決勝打を放った上村は「一人一人が勝ちと結果を求めて強い気持ちで臨んだ。これからも、都市対抗、日本選手権出場と、結果を求めてやっていく」と今季にかける思いを話した。今年最初の大会を優勝で飾ったエナジック。10名の新戦力も加わり昨年の雪辱へと挑む。「選手がこの大会は絶対優勝するという気持ちで練習に励んできた。決勝は高卒1年目の先発井手(御船高)が5回まで1点に抑えて勢いをつけてくれたのが良かった。会社からも多くの人が応援に駆けつけてくれたので、勝って感謝の気持ちを表したかった。創部7年目になる今年こそは、日頃お世話になっている会社の方々のためにも結果として全国大会出場を果す」と定岡康彦監督は 周りへの感謝と今年の目標を語った。

決勝

 1 2 3 4 5 6 7 8 9
エナジック0 0 0 0 0 0 0 0 2 2
沖縄電力0 1 0 0 0 0 0 0 0 1
(エ) 井手、上床、山下、比嘉―翁長、西川
(沖) 伊波伸―宮里
本塁打 : 平田(沖)
三塁打 : 照屋(沖)、宮里(沖)
ニ塁打 : 伊崎(エ)、上村(エ)
殊勲賞 : 上村昇平(エ)
敢闘賞 : 伊波伸彰(沖)
打撃賞1位 : 上村昇平(エ)

準決勝

 1 2 3 4 5 6 7 8 9
沖縄大学0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
エナジック0 0 0 1 1 2 0 0 x 4
(沖) 山城翼、山城修―新垣太
(エ) 比嘉―翁長
ニ塁打 : 野原、上村、宮城充

準決勝

 1 2 3 4 5
てるクリニック0 0 0 0 0 0
沖縄電力4 12 1 0 x 17
5回コールド
(て) 中村、濱岡、安里、上原光、平良―宮城
(沖) 池間、喜友名―古謝
三塁打 : 照屋
ニ塁打 : 大城、渡慶次
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