34年振りの記録更新!

第43回沖縄県高等学校野球部対抗競技会

2015-02-14

高校野球のオフシーズンの祭典がこの高校野球部対抗競技会だ。年が明けた1月10日、各高校の球児たちが読谷村陸上競技場にて一堂に会し、それぞれの技と力を披露し合った。

34年振りの記録更新!

「二人のタイムとも10秒96だから(ストップウォッチの押し)間違いでは無いはず。」今年度から中央大学の新主将となった神里和毅(39回大会100m1位)や神谷大雅(昨年42回大会100m1位)など、多くの瞬足選手を育ててきた競技会100m走の担当である糸満高校上原忠先生もビックリの表情だった。昭和56年以降、長らく歴代1位を誇っていた新島氏(美里高校)の11秒10という記録は昨年までの33年間、前人未到であったが午前中でまずはコザ高校の金城愛也が並んだ。確かにこの日は追い風であり、好記録が期待できる雰囲気を持ってはいたがそれでもそう簡単に出せるものではない。そして午後、陽明高校の幸喜峻哉が先述した10秒96という新記録を打ち立てたのだ。「数日前に練習で11秒31という記録を出していた」という幸喜は、中学の陸上には全く出場していない、短距離界では無名に近い存在だったと語った。 その他の競技種目でも好結果が続出。遠投では糸満の金城乃愛が119m越えをすれば、浦添商は9人全員が100m越え。塁間走では昨夏の甲子園でも好走塁を見せた沖縄尚学の中村将己が14秒21をマーク。送球の正確性と肩の強さが求められる塁間継投では糸満と沖縄尚学、興南がゼロコンマのトップ争いをするなど、寒さなんてどこ吹く風といったような熱気に包まれた。

「この競技会で上位20校はもちろん、30位以内に入っておけば、最後の夏の選手権大会で勝機がアップする」とは、40年以上もこの競技会を見届けてきた高江洲登先生。球児たちも祭典だというつもりはさらさらなく、真剣な眼差しと、やりきった達成感に包まれた笑顔や表情がなんとも印象的な素晴らしい一日であった。

競技会紹介

100m走

一チーム9人が出場(チームによっては参加人数分)。一人一回の試技で個人記録と全員の記録の平均でチーム記録とする

1500m走

100m走同様

1800mリレー

一チーム9人で一人200mの9人による継走。予選を6組に分け、各組1位は無条件で決勝へ。残りはタイムにより上位4チームが決勝へ進める

立三段跳び

一人3回の試技。最長距離を個人記録。平均値をチーム記録とする

遠投

9人で試投。一人2回投げることが出来る。最長距離を個人記録、平均値をチーム記録とする(試技幅は15m。これを外れると記録なしとなる)

打撃

9人による試打。一人4球。スタンディングとし、各チームのヘルメット着用。最長距離を取るが、60m以下は記録なしとする

塁間走

一人一回の試走。一塁から本塁までのタイムを競う。なお触塁の空過は、1回につき0.5秒が増し加えられる

塁間継投

代表4人が各塁へ散り計2度の試投。各塁にはあらかじめ予備ボールが2球保持され、失投のとき(投げた相手が捕球出来ないほどの暴投)は、失投した選手が予備ボールから再度送球し直す。4人中一人でも予備ボールがなくなり継投不可の場合、その回の試投は失格とする。
また、送球の際、塁に接触せずに投げた場合は1回につき最終タイムに0.5秒が増し加えられる

平成26年度沖縄県高校野球表彰者

當眞 圭介(宜野座)

神村 叶人(与勝)

高江洲 大夢(美里工)

親里 健弘(陽明)

崎浜 大知(那覇)

砂川 聖(糸満)

川田 諒(宮古工)

市川 海悠(八重山商工)

※以上優秀野球部員

上原 健(読谷)

島袋 春樹(那覇国際)

大川 基樹(前原)

奥田 誠吾(那覇工)

徳山 篤史(コザ)

※以上役員・部長・監督者

屋宜 充

※以上審判委員

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