九州地区大学野球連盟に新規加盟。来春から県大学リーグに参戦

沖縄キリスト教学院大学に硬式野球部。

2015-10-15

今年6月に野球部を創部させ、九州地区大学野球連盟へ新規加盟を申請中だった 沖縄キリスト教学院大学の加盟が正式に承認された。沖縄キリスト教学院大学は来年の春から 県大学リーグに参戦する。

沖縄キリスト教学院大学初の部、野球部が誕生

沖縄キリスト教学院大学野球部を立ち上げたのは、同大学で総務課長を務める金城雄彦氏。金城氏は、元名桜大監督。名桜大野球部の創部に携わり監督を6年間務めた経験を持つ。今回の創部にあたり金城氏が監督に就任した。

金城監督のもとには、以前から県内球児の受け皿としてキリ学に野球部を作ってくれという要望があったものの、学内に硬式経験者がおらず実現に至っていなかった。そんな金城監督の耳に入ったのが、学内の軟式野球サークルの存在。聞くと硬式野球経験者が5,6名いるという。

早速、サークルのメンバーに声をかけ野球部結成を持ちかけた。そして主将として白羽の矢が向けられたのが、サークルの中心的役割を担っていた城間盛悟(3年)。その頃、城間はカナダのバンクーバに留学中。金城監督はカナダの城間に連絡を入れた。

城間は「留学先に金城監督から連絡が入って、キャプテンをやらないかと言われた。創部するなら自分が第1回目のキャプテンをやるということでOKしました」

そして城間が留学先から沖縄に戻ると同時にキリ学野球部の創部へ向け動き出した。

まず城間が始めたのは部員集め。学内で「野球をやっている子を知っている?」と情報集めを行い、高校野球経験者や中学校までは野球部だったという学生を探し出し、皆で協力してキリ学に野球部を立ち上げようと呼びかけた。そして集まったメンバーが14名。

一方の金城監督はチームスタッフとして4年生の男子学生1名と同じく4年生の女子マネージャー8名を集めた。そうして6月5日、キリ学に野球部が誕生した。

キリ学は学校創立から11年経つが、これまで体育会系の同好会はあるものの、大会へ出場する正式な部はなく、野球部はキリ学初の部活動ともなった。

グランドを持たない野球部

野球部は誕生したものの、キリ学にはグランドがない。12月中旬には、学内に打撃練習もできる投球練習場のゲージが設けられるのみ。

「グランドのないキリ学が県内ナンバーワンになったら、こんなに楽しいことはないんじゃないかなと、それを選手に言い聞かせてこれからやります。環境が整っていなくても工夫次第で強いチームが創れるという努力をさせていきたい」と金城監督。

高校の現場にも足を運んで、野球部創部をアピールしている。初代主将を務める城間は「始めたばかりは厳しいことばかりだと思うが、後輩たちが野球で県1位になれたらいいと思うので、後に続く人のために自分が道を切り拓けていけたらと思う」と心強い。

大学でキャリア教育を担当する金城監督は「うちの野球部が目指すのは就職に強い学生を作るということ。当然勝ちに行きますが、野球部という組織体の中で、社会に出て活かせる要素がたくさんあるので、そのようなことを学べる場にしたい」と語る。

今回の創部にあたり、4年生を取り込んだのもそれが目的だという。また、野球部が活動することで、他の学生たちが自分たちの大学を応援するという、大学への帰属意識も醸成できればと考える。

キリ学野球部の誕生で、経済的理由などで県内で野球を続けたいと考えている球児たちの選択肢が増えることとなる。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

野球関連ニュース:九州地区大学野球連盟に新規加盟。来春から県大学リーグに参戦 トップに戻る