大平 山人・高等学校野球選手権大会観戦記

第97回全国高等学校野球選手権大会観戦記

2015-09-15

今年は、当初冷夏と言う予想でしたが、連日灼熱の暑さ。内地の人た~の多くは、沖縄の連中は、暑さに慣れているので、この暑さは有利と思っているようですが、沖縄の暑さと内地の暑さは、そもそも質が違うので、じぇんじぇん有利になりません。

それは、応援する人た~にとっても同じだハズ。やしが、グラウンドで試合をしている選手の皆さんに比べたら、応援席の暑さ等比べ物にならないハズ。そんな灼熱の中チバッている選手の皆さんを少しでも勇気づけられるように応援です。

今年は、当初冷夏と言う予想でしたが、連日灼熱の暑さ。内地の人た~の多くは、沖縄の連中は、暑さに慣れているので、この暑さは有利と思っているようですが、沖縄の暑さと内地の暑さは、そもそも質が違うので、じぇんじぇん有利になりません。

それは、応援する人た~にとっても同じだハズ。やしが、グラウンドで試合をしている選手の皆さんに比べたら、応援席の暑さ等比べ物にならないハズ。そんな灼熱の中チバッている選手の皆さんを少しでも勇気づけられるように応援です。

二回戦 8月11日

◇ 二回戦 8月11日

 1 2 3 4 5 6 7 8 9
石見智萃館0 0 0 0 1 0 0 4 0 5
興南1 0 0 0 1 2 0 0 2x 6
(石) 安藤,田中,安藤,田中,安藤,田中,橋本,田中,橋本,田中-藤原
(興) 比屋根,宮里-佐久本

石見智萃館は、我々の世代では、旧高名の江の川で通っていた伝統校です。初回表、球が高めに浮いている比屋根を捉え、先頭の田中が中前安打。続く荒木はバントの構えで揺さぶるも2ゴロで走者入れ代わり。3番阿部は外角の難しい球を打ち、遊ゴロで併殺無得点。

その裏、先頭の比嘉が四球で出塁。続く仲が送り、3番具志堅も四球。4番喜納は中飛に倒れるも、比嘉が3塁に進塁。5番石川の当たりは、ボテボテの内野ゴロながら、非常に良い位置に飛び、1塁内野安打で興南1点先制。制球の定まらない安藤でしたが、攻めきれず1点止まり。

2回、1回と変わって変化球主体の投球に換えたかと思った比屋根でしたが、1死後には再び直球主体に換え3者凡退。その裏、興南は先頭の7番砂川が右翼線3塁打。

続く我那覇は低めの変化球に手を出し三振。続く比屋根は、1-0からスクイズを敢行するも失敗で3塁走者挟殺で無得点。

3回、ようやく肩が温まったのか、直球でグイグイ押す比屋根。3者凡退に抑えるものの、球が高いのが気になる所。

その裏、興南は2死後、3者連続四球で満塁とすると、石見智萃館は投手交替で田中

この継投は、地区予選からの定番ってよ。

替わった田中は、期待に応え佐久本を抑え無得点。うむむ、せっかく相手がくれたチャンスだったんだのに~。

4回、石見智萃館は1死後、荒木が3塁悪送球で2塁へ。しかし、続く阿部の遊ゴロを3塁に送って2塁走者アウト。その間に2塁を狙った打者走者もアウトにし3名で終わらせました。うむむ、比屋根は球が高めに浮くのが矯正できていない気がします。

その裏、再びマウンドに戻った安藤に、先頭砂川が右前安打。2者凡退後、1番比嘉が高めの甘い変化球を叩き左前安打で走者1・3塁。ここで石見智萃館は田中を再び投入。ここでも田中は期待に応え、仲を3邪飛に抑え無得点。

5回、石見智萃館は1死後、5番村上が右越3塁打。続く上農は外角の難しい球を叩くと打球は左中間へ。砂川追うも1歩及ばず2塁打で同点。しかし、その後を何とか抑え、同点で抑えました。

その裏、再びマウンドに戻った松本に、先頭の3番具志堅が中前安打。続く喜納は、バントの構えから2・遊間を破り、走者1・3塁。ここで石見智萃館は再び田中を投入。

続く石川の中犠飛で1点勝ち越し。しかし、続く佐久本は遊ゴロで併殺となり1点止まり。6回、石見智萃館は1死後に田中が中前安打出塁するも、後続を抑え無得点。

その裏、石見智萃館は投手を橋本に換えると、先頭の砂川は2塁失策で出塁。8番我那覇が送り、続く比屋根は左前安打で走者1・3塁。

うむむ、左翼が良い位置に守っていました。普通だったら、長打だったんだのに~。

続く比嘉が、セーフティースクイズのプッシュバントで1点勝ち越し。続く仲は2・遊間安打。ここで石見智萃館は再度田中を左翼からマウンドへ。

続く具志堅は左前安打を放つものの、2塁走者の仲が、左翼橋本の好返球で本塁憤死。

7回、石見智萃館は1死後に5番村上が右前安打を放つものの、後続を抑え無得点。

その裏、石見智萃館は投手を再び橋本へ。興南は先頭喜納が四球。続く石川が送り、佐久本の当たりは遊前で弾み、中前へ。

ここで石見智萃館は再び田中を投入。佐久本のセーフティースクイズの際にが盗塁し、走者2・3塁。

続く砂川の浅い中飛を須山が突っ込んで捕球し、喜納突っ込めず。我那覇も抑えられ、無念の無得点。

8回、石見智萃館はあっさり2者連続三振でしたが、1番田中が死球。荒木は3・遊間を破って続き、荒木は低めの球をすくい上げ左中間2塁打で1点差に。

続く泉水の3球めに暴投で走者3塁へ。粘って四球の後、続く5番村上の2球めに再度暴投で同点。

凍りつくアルプス。伝令が出るも、その後四球で、続く上農は死球。突如乱れた比屋根。

続く代打橋は、右前安打。石見智萃館ついに逆転。

しかし、石川の好返球で、1点止まり。その裏、興南は比屋根の代打、二宮が3塁失策で出塁。比嘉が送り、ボークで走者3塁へ。

仲は中飛を放つものの、素晴らしい連携で比嘉本塁憤死。最終回、興南は投手に宮里を投入。1死後、1番田中にこの日3本めの中前安打を放たれるものの、後続を抑え無得点に。

その裏興南は先頭の具志堅が遊強襲内野安打で出塁し、代走高那。喜納が送り、石川の右前安打で同点。

スタンド爆発!佐久本が送り、2死2塁。砂川が敬遠で出塁し走者1・2塁。代打城間。渾身の打球は左前へ。速い打球でしたが、駿足石川は躊躇せずに3塁を廻り、逆転サヨナラ勝ち!

 何度も相手から与えられた好機があったのですが、その度に左翼から主将の田中が火消しにやって来、抑えられていました。  

しかし、最終回に、ついにその田中を捉え、勝利を物にしました。興南応援席からも、田中には大きな拍手が送られました。

これぞ甲子園!比屋根は、残念ながら、高めに浮く球の矯正ができなかったように思います。やしが、課題は見えたので、次の試合までに克服できるハズ。わいど~。

三回戦 8月16日

三回戦 8月16日

 1 2 3 4 5 6 7 8 9
鳥羽0 0 2 0 1 0 0 0 0 3
興南0 1 0 0 1 1 1 0 x 4
(鳥) 松尾-梅谷
(興) 比屋根-佐久本

内地の盆休みの最終日。明日からは仕事と言う人が多いハズ。更に、試合は最終の第4試合。

厳しい条件が重なり、どうなるかと思ったのですが、アルプスは満席!ずみっ!応援に集まってくださった皆様の思いは、きっと興南の諸君に伝わるハズ!

鳥羽は初回表、低めに球を集めた比屋根に3者凡退。その裏、興南は先頭の比嘉が3ゴロ。続く仲は、2ゴロ、具志堅が遊ゴロと、3者連続内野ゴロで3者凡退。

2回、鳥羽は比屋根の高めに浮いた球を捉えるものの、飛球3つで3者凡退。その裏、興南は先頭の喜納が2ゴロ、悪送球で無死2塁。続く石川は3・遊間を破る安打で1・3塁。佐久本の初球に石川が2盗を決め、佐久本は中前安打。

しかし、2塁走者石川が3塁を回った所で転倒してしまい、本塁憤死で1点のみ。しかし、砂川、我那覇と倒れ、あれだけ塁上を騒がせたと思ったのですが、1点止まり。

3回、鳥羽は1死後に宮西が死球。2盗を決め2死後、1番田淵は散々バントの構えで揺さぶり3塁前にバント安打。内野がとぅるばっている間に、打者走者2塁へ。

続く岩切四球で満塁。ここで3番伊部の当たりは左翼線2塁打で2者生還。続く小薗にも四球を与え再度満塁。しかし、何とか5番梅谷を右飛に抑え、最小得点差で抑えました。

その裏、興南は1死後に1番比嘉の打球は右中間へ。中堅が手間取る間に2塁へ。仲右飛で2死後、具志堅が左前安打。当たりが良過ぎて比嘉は3塁止まり。

しかし、4番喜納は3ゴロで無得点。4回、鳥羽は3者凡退。その裏、興南は2死後に7番砂川の当たりは2塁への平凡なゴロでしたが、1塁手が飛び出して投げられず内野安打。砂川、盗塁を狙うも憤死。

5回、先頭の9番松尾が中前安打。続く田淵は犠牲バントを決めるが、1塁喜納が2塁悪送球で1・2塁。2番岩切が送ったが、危ない所。続く伊部は中犠飛で1点追加、1-3。4番小薗を何とか三振に打ち取り、1点で凌ぎました。

うむむ。鳥羽は効率の良い得点だね~。

その裏、我那覇に替わって代打二宮が四球で出塁すし、2死後比嘉の強烈な遊直を捕球後1塁悪送球で二宮2塁へ。しかし、続かず無得点。

6回、鳥羽は先頭の5番梅谷が投ゴロを放つと、比屋根がグラブに当て、方向が変わって、仲が追いつけず内野安打。

6番南が送るものの、後続を抑え無得点。その裏、興南は1死後に喜納が右前安打。続く我那覇に変わって3塁に入った高良が右中間2塁打。続く佐久本の遊ゴロの間に喜納が帰って1点返し2-3。

7回、鳥羽は2死後に岩切が四球を選ぶものの盗塁死で無得点。

その裏、興南は先頭の二宮が中越2塁打。比屋根バントを決められず三振の後、1番比嘉の飛球は中前へ。中堅取れず比嘉は本塁送球の間に2塁へ。続く仲の3球めにスクイズを敢行するも失敗。

しかし、仲は左越3塁打を放ち同点。スタンド爆発!具志堅死球。しかし、4番喜納三振で同点止まり。

8回、鳥羽は先頭の伊部が四球で出塁するも、小薗の強烈な3直で戻れず重殺で、後続も抑え無得点。その裏、興南は先頭の5番高良が左前安打。佐久本がキッチリ送り、1塁が佐久本に触った後に球を落とし、高良は3塁へ。そして、砂川が低めの難しい球を左前に運び、高良返って逆転。

ようやく終盤で本来あるべき野球ができて来ました。盗塁死と後続が倒れたものの、主導権を握り最終回へ。鳥羽の最後の攻撃を比屋根が3名で抑え、逃げきりました。

 鳥羽は4安打3失策。興南は12安打1失策。やしが、得点は4-3で、鳥羽が押していた印象も残りました。ここいら辺が課題ですね。次も勝つよ~。わいど~。

準々決勝 8月17日

準々決勝8月17日

 1 2 3 4 5 6 7 8 9
関東一0 1 1 1 0 0 0 0 2 5
興南0 2 0 0 0 0 1 0 1 4
(関) 田辺,金子-鈴木
(興) 比屋根-佐久本
本塁打 : 長嶋(関),オコエ(関)

初回表、比屋根は関東一校打線をいきなり3者三振。その裏、興南は1死後に仲が2塁内野安打で出塁し、続く具志堅は四球。しかし、後続倒れて無得点。

2回、関東一は、1死後に昨日サヨナラ本塁打を放った長嶋が、高めに浮いた球を左越に、2日にまたがる2打席連続本塁打。続く丸山は3ゴロに抑えるものの、7番鈴木は遊後方に上がった飛球がポトリと落ち、中前安打。

しかし、続く黒田を三振に打ち取り、1点で凌ぎました。

その裏、興南は先頭の6番佐久本は3塁線を破る2塁打。続く砂川は、3・遊間に打球が飛び、投げられず内野安打。昨日大当たりの高良の当たりは、走者と交錯した遊撃がはじき中前へ。

記録は失策で満塁。比屋根は粘るも、見逃し三振。

1番に返り、比嘉は左中間に犠飛を放ち同点。2塁走者も3塁へ進塁し.1・3塁。続く仲は、低めの難しい球をすくい上げ中前へ。オコエ突っ込むも捕れずに砂川生還し逆転。

しかし、具志堅が3ゴロに倒れ2点止まり。

3回、関東一は2死後、2番井橋が3前バント安打。続く伊藤の時にヒット&ランを敢行し、伊藤は中前へ。

雨の影響か、球が跳ねずに、砂川がお手玉してしまい、その間に井橋が一気に生還し同点。

うむむ、全く隙の無い攻め。見事です。続く五十嵐を抑え、同点で凌ぎました。

その裏、興南は先頭の喜納が四球で出塁し、2塁盗塁を決めるも、後が続かず無得点。4回、関東一は先頭の先程本塁打の長嶋が、今度は右翼線へ2塁打。

丸山が送り、鈴木を抑え2死3塁。ここで、黒田の2ゴロを仲がはじいてしまい、関東一勝ち越し、2-3。後続は抑え、何とか1点で終了。

その裏、興南は2死後に1番比嘉の当たりは3塁強襲。比嘉が2塁を狙うと、3塁から悪送球。それを見、3塁を狙うも、好返球でアウト。敵ながらあっぱれなカバーと送球の、上等守備です。

5回、関東一は1死後に井橋が打撃妨害で出塁。2死後、4番五十嵐が中前安打で1・2塁。しかし、後続を抑え無得点。

その裏、興南は3者凡退。6回、関東一も3者凡退。その裏、興南は先頭の5番城間が中前安打で出塁。続く佐久本が送ったものの、代打二宮は三振。

高良四球で1・2塁。続く比屋根の2ゴロを2塁がはじいたものの、城間が何故か3・本間で止まってしまい、更に、3塁へ戻ると、2塁から矢のような送球が来アウト。あらら~、惜しいね~。

7回、比屋根は先程の嫌な流れを断ち切るような投球で3者凡退。その裏、関東一は投手交替し金子登板。

興南は1死後、2番仲が右中間安打。続く具志堅も右前安打で仲は3塁へ。喜納スクイズ失敗の後三振。続く城間は中前に運んで同点。雨中のスタンド、サンバで大爆発!具志堅も3塁へ。しかし、佐久本倒れて同点止まり。

8回、関東一は1死後に4番五十嵐が右中間を破る2塁打を放つも、後続を抑え無得点。その裏、興南は3者凡退。

9回、関東一は1死後に黒田が左翼線の安打。しかし、一心不乱に2塁を狙い、間一髪セーフ。ずみっ!素晴らしい走塁です。

金子三振で2死。ここで、オコエ登場。1塁は空いています。敬遠も手です。高校野球は、教育の一環。勝利を目指すために、知力を尽くすことも教育。まっこう勝負で、実力を競い合うのも教育。興南が選んだのは後者でした。

素晴らしい!筆者は、後者を支持します。いちゅんど~!息詰まる攻防の中の2-1からの4球め、オコエ渾身の一撃は、左翼の頭を越える勝ち越し本塁打。

宮古では、驚いた時に「おごえ!」と叫びます。筆者は思わず、この時に叫んでいました。

まさか、オコエの打球でおごえと叫ぶとは。しかし、あくまで結果論。素晴らしい勝負でした。後続を抑えましたので、裏で逆転すれば良いさ~!

最終回裏、逆転を願い、全力の応援のアルプス。先頭の比嘉が左壁直撃の2塁打。仲は投飛。具志堅の右前安打で比嘉が生還。よし!後1点だ!4番喜納遊ゴロ。そして、城間は三振に倒れ、試合終了です。

全国8強快挙です。ただ、残念ながら4強、優勝には手が届きませんでした。

興南を上回った高校は、どこが優れていたのか?絶対的なエース?切れ目も無い打線?いやいや、筆者が思うのは、犠打と走塁です。

四球や失策等で、相手が与えてくれた好機をいかに逃さずに得点に結びつけることができるか、それが4強入りできた高校との違いと思いました。

安打数は、全ての試合で興南が上回りましたが、相手が押している印象が強く残っています。押して押して点が取れず、相手は少ない好機をポンポンと確実に物にし、そのままズルズルと行く展開が、良くあります。

しかし、今年の興南は、力でその展開を打破し、終盤に加点する試合が全てでした。結果論ですが、送りバントや、ヒット&ラン等が、序盤に確実に決まっていたならば、もっと楽に勝利を手中にでき、更に上位に行けたのでは無いかと思いました。

とは言え、逆転する過程と、同点逆転の直後のあの興奮を何度も味わえたことは、この夏の素晴らしい思い出となりましたし、逆転に至ったのは、興南の諸君達の日々の練習の賜物であると思い、これからの生活や仕事により一層気合が入ることになった人は、とっても沢山いるハズ。

来年こそは、盆に帰って来るご先祖様た~に、甲子園の優勝旗をうさぎれるようにと、願います。今年の夏も、上等な夏になりました。たんでぃが~たんでぃ~、興南の諸君!スボールスタジアム

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